きょうは50代のEさんがいらっしゃっています。
「コロナ禍から、この2~3年の間に世の中がすさまじく動きましたね。少し落ち着いたかなと思ったのですが、円安やら物価高騰やら変化が激しいですね。学び直しの重要性も数年前からずっと言われていますが、なんやかんや言っても、コロナ禍も乗り切れたといえば乗り切れたように思えますし(まだ終わっていませんけど)、何を学んだらいいのかもわかりません......。あとは70歳まで何とかなることを期待するしかないですかね」
70歳になった時に「フルタイム」の仕事をしたい?
企業の業績が昔みたいに右肩あがりでない現在、これからますます増えていく60歳以降の雇用に対して、企業に期待しすぎるのは危険です。60歳以降の働き方は正社員ではなく、契約社員や業務委託やパートなどと変わっていくかと思います。
Eさんは、70歳になっても週5日で9時~18時まで働く生活を想像できますか? もしかしたら今後、医学の進歩によって健康に働ける人が増えていくかもしれませんが、現在の働き方が70~80歳まで続くとは想像できませんよね。......「私は、70歳になってフルタイムで働くのは嫌だな」(ひろ子ママ)
今のままでも70歳までは「何とかなる」かもしれませんが、「どんな働き方をしたいのか」「どんな内容の仕事をしたいのか」などは考えておいた方がいいでしょう。やはり自分の人生なので「自分の働き方」について自分で選択していきたいですよね。
忙しいなら「すき間時間」を使うしかない
「会社員でやることがたくさんあるから」「学びが必要とは言われるけど、何を学んだらいいかわからない」「今、会社で学んでいることで十分なんじゃないか」とEさんも思っているのではないでしょうか。 「言い訳のようですが、その通りです」(Eさん)
会社員として、「社内で昇進するための学び」「仕事の質を高める学び」「市場調査の時間」など、本当に忙しいと思います。「仕事の学びで忙しくて別の分野の勉強なんてできない」しかし、そこで終わってしまったらそれまでです。
会社員としてではなく、「自分の未来を作る学び」として、別物だと考えて学びの時間を作る必要があります。そこで、時間は作るしかなく、「すき間時間」を有効活用するのです。「すき間時間さえないくらい忙しい」と声も聞こえてきそうですが......。
電車移動の時間、ランチや夕飯を食べた後の時間、寝る前の時間など、スマホでネットサーフィンやゲームをしていませんか。また、コクヨが2022年1月に行ったアンケートによると、「仕事中何らかの探し物に費やしている時間」は一日平均13.5分、年間換算で54時間といった結果になっています。
さらに探しものの途中で、探し物とは別の見つけた本を読んでしまうこともありますよね。このように、実はたくさんのすき間時間があるのです。
忙しいけれど、仕事以外もサクサク進めている人はこのすき間時間うまく使っているのでしょう。すき間時間をかき集めたら、少なくとも1日15分は時間を作れそうです。すき間時間を使って、「未来の自分を作る学び」をしてみましょう。
未来の自分を作る学びとは
未来の自分を作る学びとは会社以外の学び、今の自分の思考外のことを知り、考える学びのことです。
たとえば、海外のニュースサイトを翻訳アプリを使って読んでみたり、70歳、80歳の働き方を考えてそこに近づくような行動をしてみたりと学び方はたくさんあると思います。興味がないことを学んでみるだけでも大発見があるかもしれません。
この先もいろんな変化が起こると思います。新しい学びもすぐに時代遅れになったり、もしかしたら、役に立たなかったりということもあるかもしれません。
「途中で学ぶ内容を変更してもいい」と軽い気持ちで「すき間時間」を使ってみると、意外と継続できてしまうことも。ぜひEさんも「すき間時間」をうまく使ってみましょう。(ひろ子ママ)