「大丈夫です」。心配して尋ねても、悩みを話そうとしない部下...どう関わる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE16(後編)】(前川孝雄)

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仕事中の「仕組みづくり」の工夫を

   とはいえ、仕事中の突然の雑談では、部下も身構えるものです。

   そこで、3つ目の「仕事中のインフォーマルコミュニケーションの仕組みづくり」です。ひと昔前だと、仕事外の場でインフォーマルコミュニケーションをとろうと、飲み会やランチ会で...と考えましたが、今では必ずしも歓迎されません。

   そこで、私の経営する会社でも日頃実施している「チェックイン」という方法がお勧めです。

   打ち合わせや会議に入る前に、「週末は何をして過ごしたか」「最近の嬉しかった出来事」など、仕事を離れたテーマで一人ひとりが1~2分の雑談を語り合うのです。お互いの興味や関心、考え方を知ることができるのはもちろん、場の空気が和み、意見が活発に出るようになる効果があります。

   いずれにしても、コミュニケーション密度が高いほど、親近感や信頼関係を醸成するための共通認識が増えていきます。上司・部下関係は、組織図やルールではなくコミュニケーション密度で作られていくのです。

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