「個人的な成功」より「ほどほど、人並みがよい」という幸福感
これを、性別・年齢別・職業別で詳しく比較すると、「幸福感」「元気感」ともに関西の女性、特に20代と30代で非常に高い傾向がみられた。一番低いのはともに関東の男性で、特に20代男性が低かった【図表2・図表3参照】。
次に調べたのは、「協調的幸福感」。これは、他者との協調や他者の幸福の中に自分の幸福も見出す考え方だ。たとえば、アメリカ文化で人々が共有する幸福の概念は「個人的な成功」(例:自分が高い地位に就く、高収入を得るなど)とされるが、日本では幸福の概念は「ほどほど、人並みがよい」「周りの人たちと仲がよく暮したい」などが中心だった。それが、「協調的幸福感」を意味する。
調査では、「自分だけでなく、身近な周りの人も楽しい気持ちでいると思う」「周りの人に認められていると感じる」「大切な人を幸せにしていると思う」「平凡だが安定した日々を過ごしている」といった質問項目に対して、当てはまるかどうかを5段階で聞いた。
その結果、合計スコアで一番高いポイントだったのが「関西女性」(2959点)、次いで「関東女性」(2824点)、「関西男性」(2745点)、「関東男性」(2685点)だった【図表4参照】。ここでも、「関西女性」がトップ、「関東男性」が最下位という結果になった。