正社員の賃金「低すぎる」4割の調査結果...年収の理想と現実ギャップは100万円 「将来の生活への金銭的不安感じる」71.5%

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今の生活の金銭的満足度...「不満」57.8%

   また、「今の生活の金銭的満足度」については、全体では「不満」が57.8%と半数を超えた。年収別で「不満」の比率を見ると「300万円未満(77.1%)」、「300万円~500万円(64.0%)」。

   これに対して、年収500万円以上では「満足」と「不満」がほぼ同等、700万円以上では逆転する結果になった。さらに、「将来の生活への金銭的不安」では、全体では「不安」と回答した人は71.5%にのぼった。【図表6、7】

(図表6、7)「今の生活の金銭的満足度」「将来の生活への金銭的不安」(マイナビの作成)
(図表6、7)「今の生活の金銭的満足度」「将来の生活への金銭的不安」(マイナビの作成)

   一方、「年収を上げるために行っている行動」では、「今の会社で年収を上げるための勉強・リスキリングを行っている」(20.2%)、「今の会社以外の収入は得ていないが、検討している」(15.4%)、「今の会社以外(副業など)で年収を上げるための勉強・リスキリングを行っている」(13.5%)などがあった一方で、「特に何もしていない」は50.1%だった。

   今回の調査結果をうけて、「マイナビ転職」編集長の荻田泰夫氏は、

「今回の調査で、正社員の賃金満足度と生活への不安が明らかになりました。賃金別に見ると、年収300万円以下の人に関しては、約半数が『年収が低すぎる』と感じ、約8割が生活に不満を持っていることがわかりました。
これでは、やりがいを感じる仕事でも生活事情を理由に諦めざるを得ないと離職していく人が出てくる可能性があります。賃金と人材定着の問題は、企業にとって看過できない課題と言えるでしょう」

と指摘。また、個人のスキルアップや「稼ぐ力」をつけることに前向きな傾向が見られたことについて、

「ジョブ型雇用の導入検討など、スキル・職務を重視した賃金の見直しが議論され始めるなかで、スキルを身に付けて自分の市場価値を上げることは、長いキャリアにおいてますます重要性を帯びてくるでしょう。
社員一人一人の挑戦を後押し、評価する環境の整備、社員が身に付けたスキルを社内で発揮できる機会など、環境を整えて好循環をまわしていくことが、企業経営に求められるようになると考えられます」

とコメントしている。

   なお、調査は2022年9月30日~10月2日、ウェブを通じておこなわれた。有効回答数は1200人(20代、30代、40代、50代の正社員各300人)。

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