スマホの大規模通信障害対策どうしてる?! 3位「Wi-Fiスポットの確認」、2位「デュアルSIMやeSIM対応の端末購入」...では、有力な1位は?

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   仕事、お金の決済、家族・知人との連絡......何ごともスマートフォン1台で用が足りる現在、突然の通信障害は本当に困る。

   そんな時、どうしたらよいのか。モバイル市場専門の調査会社「MMD研究所調べ」(東京都港区)が2022年11月18日、「2022年通信障害に関する意識調査」 を発表した。

   みんなどんな対策を取っているのだろうか。参考にしてはいかが。

  • やっとスマホがつながった(写真はイメージ)
    やっとスマホがつながった(写真はイメージ)
  • やっとスマホがつながった(写真はイメージ)

「ローミング」導入はまだ先?、結局「自衛」が不可欠

   近年、携帯電話大手の大規模通信障害が何度も発生している。

   たとえば、2018年12月、ソフトバンクやワイモバイルの約3060万回線が約4時間25分つながりにくくなる障害が発生。2021年10月、NTTドコモで約29時間の障害が起き、音声通話とデータ通信を合わせて延べ約1290万人以上に影響を与えた。

   2022年7月には、KDDI(au)で過去最大規模の約86時間も続く障害が発生、延べ約3090万人以上に影響を与えた。

   このため、総務省では今年7月から、「ローミング」の導入に向けた議論を始めた。ローミングとは、携帯電話会社各社が提携し、自社の契約者が通信障害や有事などで回線利用できなくなったときに、提携先回線に乗り入れることを可能にして、通信サービスを受けられるようにする仕組みだ。

   米国や韓国などでは災害時などにローミングが導入され、緊急通報だけでなく一般の通話やデータ通信もできるようになっている。

   日本では、設備投資やローミング発動時の通信料をだれが負担するのか、受け入れ時に通信混雑が起きて元々の利用者が使えなくなる危険性もある、といった問題点があり、議論が煮詰まっていない。年末までに方向性を固めるというが、実際の導入はかなり先になりそうだ。

   というわけで、ままだ利用者が自己防衛をするほかないのが現実だ。

対策トップは「メインと違う通信会社をサブ回線として契約」

kaisha_20221121155804.jpg
通信障害、どうしたらいい?(写真はイメージ)

   MMD研究所の調査は、スマートフォンを利用している15歳~69歳の男女6424人が対象。まず、「通信障害の影響を受けたことがあるか」を聞くと、「影響をうけたことがある」が33.5%、「影響を受けたことはない」が50.0%、「わからない」が16.4%だった。

   通信障害を受けた時に、どんな対応をしたのだろうか。通信障害経験者のうち73.5%が「何かしらの対応をした」と答えたが、具体的な対応を聞くと(複数回答可)――。

   「自宅のWi-Fi等でデータ通信した(音声通話・ビデオ電話以外)」(36.7%)が最も多く、次いで「復旧するまでニュースで情報を得ながら待機した」(34.6%)、「自宅のWi-Fi等で音声通話・ビデオ電話の通話アプリを使って通話した」(26.6%)、「自宅の固定電話で通話した」(25.2%)、「公衆Wi-Fiの繋がるスポットへ行ってデータ通信した(音声通話・ビデオ電話以外)」(16.9%)となった【図表1参照】。

kaisha_20221121155826.png
(図表1)スマホがつながらなかった時に行なった対応(MMD研究所調べ)

   Wi-Fiのある場所の確保が重要のようだ。

   これからも通信障害があるリスクを考えると、何らかの対策が必要になる。そこで、検討している対策を聞くと(複数回答可)、「メインと違う通信会社をサブ回線として契約する」(22.3%)が最も多かった。

   次いで「デュアルSIMやeSIM対応の端末を購入」(21.4%)、「最寄りの無料で繋がるWi-Fiスポットの確認」(18.8%)、「最寄りの公衆電話の場所の確認」(17.9%)、「メインと違う通信会社へ乗り換える」(13.6%)、「固定電話(光回線など)の契約」(11.3%)などと、さまざまな対策を考えていることがわかった。しかし、「特にない」という人も半数近いは47.6%もいた【図表2参照】。

kaisha_20221121155849.png
(図表2)通信障害のリスクに備えて検討していること(MMD研究所調べ)

「Wi-Fiスポット」と「最寄りの公衆電話」の確認も重要

   さて、「何かしらを検討している」と答えた人に、すでに実際に実施した対策を聞くと(複数回答可)、「メインと違う通信会社をサブ回線として契約する」(30.6%)が最も多く、次いで「デュアルSIMやeSIM対応の端末を購入」(24.9%)、「最寄りの無料で繋がるWi-Fiスポットの確認」(23.4%)、「最寄りの公衆電話の場所の確認」(13.2%)と続いた。こちらは「特にない」という人は18.2%しかいなかった【図表3参照】。

kaisha_20221121155926.png
(図表3)通信障害のリスクに備えて実施したこと(MMD研究所調べ)

   「善は急げ」という言葉がある。あなたはどんな対策を考えていますか。

   調査は2022年10月18日~10月25日、スマートフォンを利用している15歳~69歳の男女6424人を対象にインタネットでアンケートを行なった。そのうち、通信障害で影響を受けたことがある利用者660人に集中的に聞いた。(福田和郎)

姉妹サイト