高等学校、中途退学者数は減少傾向...4万人を下回る
一方、不登校生徒数が増加している半面、高等学校の中途退学者数は減少傾向が続いている。2012年度に5万1781人だった中途退学者数は2021年度には3万8928人と4万人を下回っている。ただ、2021年度は前年度比3963人(11.3%)増加しており、3年ぶりの増加となった。これに伴い、中途退学率も2020年度の1.1%から2021年度には1.2%に上昇した=表5。
ちなみに、新型コロナウイルスの感染回避による長期欠席者数は、2020年度に小学校が1万4238人、中学校が6667人、高等学校が9382人の計3万287人。そして、2021年度に小学校が4万2963人、中学校が1万6353人、高等学校が1万2388人の計7万1704人となっている。
この新型コロナでの長期欠席は当然、不登校ではないため、実際に学校に出席していない生徒数は、不登校生徒数を上回ることになる。
文科省では不登校生徒数の増加について、新型コロナの影響により登校日数が減少したことや、リモート授業の増加、部活動などの減少による学校生活の変化が影響していると見ている。
確かに新型コロナの影響も大きいだろうが、学校教育の状況を真摯に見直してみることも必要ではないのか。