2022年11月10日に発表された10月の米CPI(消費者物価指数)。市場予想以上の伸び鈍化だったことから、円高・ドル安方向へと一気に進んだ。
北海道大学 金融研究会の小松柊太さんは、「米CPI発表で、一気に円高方向へ振れました...。それほど円高方向への緊張が高まっていて、CPIによって一気に解き放たれた感じですね」と振り返る。
一方、同志社大学 岩瀬颯汰さんは、「そろそろインフレーションの鈍化を示すような数値がでるのではないか、という期待から、CPI発表には注目度が上がっていたので、いつも以上に情報収集にスピード感をもって見守っていました」と語る。そんな両者の今週の成果を見ていこう。
「6円も円高するなら、売りポジをすぐ売らなければと、ちょっと悔しい」(北大金融研究会)
今週(11月7日週)は11月10日の米CPI(消費者物価指数)発表で、一気に円高方向へ振れました...。それほど円高方向への緊張が高まっていて、CPIによって一気に解き放たれた感じですね。
ちょうどサークルメンバーと一緒に見ていたのですが、6円も円高するなら売りポジをすぐ売らなければと、ちょっと悔しいです。いよいよ円安一辺倒相場も終わり、指標発表や発言で一喜一憂するフェーズになるのかなと考えています。
◇今週の取引
今週も大して取引はしておりません。月曜にすこしと、CPI発表時に取引しただけです。月曜は先週の終わりに大分円高方向に振れていた印象があったので、その反発狙いで買いポジを取りました。しかし、買うタイミングが遅く、午後に大きく円高になったため、7700円のマイナスを出しました。
そして、肝心のCPIですが、いつも通り双方向に逆指値注文を出したら、値幅を小さくしすぎたことで買い注文ラインに触れてしまい、損切りした時には5万以上のマイナスに。すかさず売り注文を出して、今週のマイナス分は何とか相殺することができました。
ここで今週は取引を終えたのですが、相場はズルズル行き、ついには138円台まで円高へ。CPIもそこまで市場予想を下回ったわけではないと思いますが、やはりドル円市場が混沌としていた状況での指標発表だったことが、ここまで影響を大きくしたのでしょうか。
◇今週の取引結果
前週からの損益=プラス1万4400円
11月11日現在=116万4985円
◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
おそらく普段通りのトレードとなると、スキャルピング~デイトレードあたりのスタイルでトレードされていると思います。短期トレードで且つ大きな指標の時に、いつも通りのトレードでしてしまうと上にも下にも大きく振れることがあるので要注意です。人によっては、指標ではポジションを持たないと決めている人もいるくらいです。
今回の成績を見ると、いつもよりロット数は変わらないですが、利益を大きく取っています。つまり保有時間を長くしている、もしくは利益幅広めにを変更しているということになるかと思います。
これは、ある程度相場に慣れてきたら、臨機応変に対応できるのですが、やはりボラティリティに対応したリスクリワードの設定や、レバレッジのコントロールが必要になります。しかも今回のCPIは、記録的な変動幅となっています。ここまで動くと予想できた人は誰もいないとは思いますが、無事マイナスにならずでよかったです。
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
→北大金融研究会
FXトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。
入念な準備で大幅な利益を出せたけれど...早くに諦めてしまい、悔い残る(同志社大学 岩瀬颯汰さん)
●今週の相場の振り返り
今週(11月7日週)は10日夜に米CPI(消費者物価指数)の発表がありました。止まらないインフレーションに対し、急激な利上げペースを継続してきた米金融当局にとっては、好印象な数値となりました。
●実際の取引
今週は米ドル円のみの取引となりました。
米ドル円は、先週の雇用統計が曖昧な数値であったことを踏まえ、そろそろインフレーションの鈍化を示すような数値がでるのではないか、という期待から、10日のCPI発表には注目度が上がっていたので、いつも以上に情報収集にスピード感をもって見守っていました。
CPIの数値は前年同月比7.7%上昇と市場予想の7.9%上昇を上回り、コアCPIも市場予想の6.5%上昇を上回る前年同月比6.3%上昇となりました。これにより12月のFOMC(連邦公開市場委員会)の利上げ幅は0.5ポイントの可能性が高いとの見通しがたち、米ドル円が下降トレンドになるとの判断材料として十分であると考え、5万通貨でショート(売り)しました。一度利益確定したものの、翌日も下降トレンドが継続していたことから追加でポジションを取りましたが、こちらは損切りとなりました。
●所感
10日のトレードは入念に準備した甲斐があり、大幅な利益を出すことができましたが、翌朝の安易なポジション取りが裏目に出てしまいました。この損切りを受けて今週のトレードを終えてしまいましたが、午後には再び下降トレンドに入り、138円まで下降したことを踏まえると、まだ諦めるには早計であったと思いました。掴めるチャンスを掴めるように、残りの期間も頑張っていきたいです。
●取引状況
前週からの損益=プラス5万7200円
11月11日現在=230万6837円
◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
今回もしっかり情報収集をして得た成果でしたね。どこまで下落するのか、あれだけ記録的な変動幅を予想して完璧にトレードするのはなかなか至難の業です。大きく動いたあとは反発することが多いですが、11日の動きを取るというのは、誰がやっても難しかったと思います。しかし、しっかりプラスで終えられてお見事でした。次回も期待しております!
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。
※今週は取引をお休み(一橋大学 チームMegis)
前週からの損益=プラス・マイナスゼロ
11月11日現在=90万5670円
林檎
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!
◆◆アドバイザーのプロフィール
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。
学生投資連合USIC
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/