「もう疲れた」と言っている人に「頑張れ」「努力しろ」は禁句
――しかし、「とても恵まれた職場なのにもったいない」「みんな心身に不調を抱えながら頑張って働いている」という厳しい意見も見られました。
川上敬太郎さん「『とても恵まれた職場でもったいない』という指摘はわかりますが、無理をして体調を崩してしまっては元も子もありません。心身に不調を抱えながら頑張ることが時には必要なケースもあるとは思いますが、職場復帰できないほど体調を悪化させると、取り返しがつかなくなってしまいます。
励ましのアドバイスは、心強い反面、過度に無理をさせることで人を追い込んでしまうこともあります。また、『頑張れ』『努力しろ』と叱咤した結果、心身を壊してしまうようなことになった場合に責任がとれるものでもありません。
投稿者さんは『もう疲れました』と言っているのです。『頑張れ』『努力しろ』という言葉は、果たして疲れている人に対して向けられるべきものなのだろうか?と疑問に思います」
川上敬太郎さん「追い込まれ、疲れている人をさらに追い込むことは、マイナスにこそなれ、プラスになることはありません。世の中にはたくさん頑張っている人がいて、その頑張りは尊重されるべきですが、頑張り度合いは人と比べられるものではありません。その人にとってキツイことが、他の人にとってはそうでもない、あるいはその逆ということはよくあります。
いま投稿者さんが感じている大変さが、一体どの程度大変なのかは、投稿者さんご自身にしかわからないことです。仕事に対する考えが甘いとか、もっと大変な境遇でも頑張っているなどと、決めつけにもとづいてアドバイスしても、投稿者さんの参考にはならないのではないでしょうか」