きょうは50代のCさんがいらっしゃっています。
「TwitterやMetaにて数千人規模の人員削減がニュースになっています。実力主義のアメリカ企業で働くこと自体、『解雇』というリスクとも背中合わせなのかもしれないですけどね。『IT企業だからといって安泰ではない』。『ITスキルだけ持っていても安泰ではない』。そんなメッセージなのかと思いました。果たして私たちはどこに向かっていったらいいんでしょう」
ロボットやAIにはできないことを鍛える
知り合いの税理士さんの話では、人間よりも業務自動化ロボットがやった方が、「計算間違いがなく正確」と言っていました。ロボットは「仕事帰りにセットしておいたら、夜中に勝手に計算してくれて、計算間違いもなく助かっている」だそうです。人間だと忙しい月末は疲れて、その分ミスも発生しますからね。
ITの発達による自動化(ロボット化)によって、「税理士の仕事」も近い将来なくなる仕事だとも言われていますよね。人間よりもロボットやAIの方が得意な仕事は、これからもどんどん切り替わっていくことが予想されます。だからこそ税理士として、人間だからこそできる仕事に力を注ぐのだそうです。
同じように、IT系やそれに近い仕事をした方がこれからの時代には有利なんじゃないかと、IT企業に転職したり、勉強をはじめたりしている人もいることでしょう。このような選択は間違いではないと思います。ただ、ITスキルを高めるだけでは、何かあった時に対応ができない可能性もあります。そこで、交渉ごとやコミュニケーションなど、ロボットやAIにはできない部分も同時に鍛えていく必要があるのです。
自身のキャリアを考えたとき、会社に残るか離れるのか、どちらがいいのかなんて分かりませんが、コミュニケーションスキルなど高い人は、さまざまな経験も糧にしていくんでしょうね。
80歳まで今のペースで働けますか?
「Cさんはあと30年後に、今と同じ働き方をしていると思いますか? 今と同じ働き方ができると思いますか?」
「残業しないとしても9時?18時、いや17時でも実際はきついんじゃないでしょうか」(Cさん)
老眼になっていて、足腰も弱っていて、一日中パソコンの前に座っている姿は想像できないですね。80歳まで現役の職人さんを想像しても、体力的にも厳しそうですよね。(もしかしたら、数十年後は、80代のプログラマーや大工さんがゴロゴロいる、そんな時代になっている可能性もありますけど)。
これからは、短時間での働き方、週3日の働き方など働くペースも自分で決めていかないといけないのかもしれません。
「私たちはこれからどんな働き方していくんでしょうね」(Cさん)
選択肢は自分で増やしておく
寿命が長くなると、私たちの人生設計が変わっていきます。おそらくこれからの人生には、解雇以外にも、想像できない変化がたくさんあるでしょう。誰でも知っている企業にいるから安泰ではなく、自分の働き方にも向き合っていかなくてはなりません。
正社員だったら何かあった時のために副業を始めておく、フリーランスだったら主要取引先を複数に増やすなどして、リスク分散は必要です。なるべく選択肢を増やしておくことが安心でしょう。週1日?2日は現在の仕事、1?2日は別の仕事をしている...そんな働き方も増えそうですね。
私は中国語勉強中なので、この先、通訳や翻訳とかもやってみたいと思っています。(恥ずかしながら、今は聞き取りもできないレベルですけどね)。「今からこれは無理だ」「今さら新しい学びはちょっと」という方もいますが、60歳以降の働き方を自分で考えないといけないので、新しい学びは、いくつになっても必要です。
昔は外国人が日本に出稼ぎに来ていましたが、円安の影響もあり、日本人が海外に出稼ぎに行く時代になっています。日本だと20万円の稼ぎがカナダでは40万円の稼ぎになる、という話もあるそうです。(私もワーキングホリデーが可能な年齢だったら、行っていたかも)。
ジワジワと迫りくる変化に、私たちは気づきにくいですが、世界は確実に変化しています。どんな形かはわからないですが、日本だけでなく世界に視野を広げていくことも必要なのかもしれませんね。(ひろ子ママ)