さあ、今年の冬のボーナスはどのくらい出るのだろうか!?
2022年11月9日三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2022年11月9日、「2022年冬のボーナス見通し」を発表した。
それによると、民間企業の1人当たりの平均支給額は、39万458円(前年比2.5増)と好調だ。国家公務員の平均支給額は、65万1100円(前年比0.1減)。前年より減るものの、これは給与法改正が間に合わないからで、「コロナ禍の影響はなくなり、本格的な回復が見込まれる」としている。
好調な製造業に続き、サービス業も増加
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査は、厚生労働省の「毎月勤労統計」や内閣人事局資料などをもとに推計予想したもの。民間企業は事業所規模5人以上が対象だ。
コロナ禍での業績悪化で支給を取りやめていた事業所での支給が続々と再開され、支給労働者割合は83.4%(前年比0.9%増)と上昇する。これは、コロナ前の2019年の水準には届かないが、雇用者数が増えたため、ボーナスが支給される労働者の数は4291万人(前年比1.5%増)となり、コロナ前を上回る見込みだ。
民間企業の1人当たり平均支給額は39万458円(前年比2.5%)と2年連続で増加する見込みだ【図表参照】。昨冬のボーナスは、コロナ禍からいち早く回復した製造業の増加が大きかったが、宿泊業など対面型サービス業を中心に非製造業では減少し、全体でも前年比0.1%増とわずかな増加にとどまった。
今年は、製造業が前年比5.5%増と順調な増加が続くうえ、コロナ禍で打撃が大きかった非製造業の支給額が1.9%増と増加に転じ、夏に続いて冬のボーナスも大きめの増加が予想される【再び図表参照】。新型コロナが落ち着いてきたことや、人々がウィズコロナの生活様式に順応して経済回復が進んだことが大きい。
国家公務員は、昨年増額の反動で...今年は小幅に減少
一方、国家公務員(管理職と非常勤を除く一般行政職)の平均支給額は、65万1100円(前年比0.1%)と、小幅に減少する見込みだ。
国家公務員の場合、民間企業のボーナス額に合わせた形で増減するが、そのつど、人事院勧告にもとづいて給与法の改正が行われる仕組みだ。昨年の給与法改正の遅れで減額が間に合わず、高めの支給額だった昨冬ボーナスの反動が減少の主な理由だ。
その代わり、来年以降、国家公務員のボーナスも民間に続いて増加に転じる公算が大きいという。(福田和郎)