「特にありません」。促しても、改善提案をしてこない部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 15(前編)】(前川孝雄)

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   「前川孝雄の『上司力(R)』トレーニング~ケーススタディで考える現場マネジメントのコツ」では、現場で起こるさまざまなケースを取り上げながら、「上司力を鍛える」テクニック、スキルについて解説していきます。

   今回の「CASE 15」では、「特にありません」と言って、促しても、改善提案をしてこない部下のケースを取り上げます。

  • 部下が話しやすい、提案しやすい環境をつくるには?(写真はイメージ)
    部下が話しやすい、提案しやすい環境をつくるには?(写真はイメージ)
  • 部下が話しやすい、提案しやすい環境をつくるには?(写真はイメージ)

「あまりいい考えが浮かびませんので...」

【上司(課長)】A君。期初の会議で業務改善の提案があれば挙げてくれと伝えておいたが、どうなった?
【部下】はあ...。あまりいい考えが浮かびませんので...。今回は「特になし」ということでお願いします。
【上司】なんだ、不満は言うのに改善提案はないのか。やる気が感じられないな...。少しは考えたのか?
【部下】いくつか考えましたが、おそらく課長の意に沿わないだろうと思いまして。
【上司】ずいぶん消極的だな。そんなことじゃ、職場の改善は進まないぞ。もっと主体性と責任感をもってくれないと困るな!
【部下】しかし、前回の提案も却下でしたし、今回も自信がありませんので...。
【上司】まあ、確かにいつも君のアイディアはいまひとつだからな...仕方ないか...。
【部下】はあ...(どうせ提案しても、いつも課長自身の案で決めないと気が済まないからね!)
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