讃岐うどん専門店「丸亀製麺」をはじめとする外食事業を展開するトリドールホールディングス(HD)が、一般財団法人日本品質保証機構から、「ISOマネジメントシステム規格」(ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27701、ISO 22301)に基づく認証を取得した。
ISO/IEC 27701(プライバシー情報マネジメントシステムの国際規格)を含む、3規格同時での認証取得は、国内外食企業初だという。
2022年11月9日、同社の本社オフィスでおこなわれた登録証の授与式には、代表取締役社長 兼 CEOの粟田貴也さんらが登場。粟田社長 兼 CEOは「今後も、国際規格に基づいた情報セキュリティやプライバシー情報の保護をはじめ、強固な基盤づくりを推進したい」と意気込みを語った。
「真のグローバルフードカンパニー」を目指して
国際間の取引をスムーズにするためには、国際的な規模での統一基準が必要となる。そこでISO(International Organization for Standardization=国際標準化機構)では国際基準を定めており、これは「ISO規格」と呼ばれている。
このうち、「ISOマネジメントシステム規格」は、ISOが策定した、目標を達成するために組織を適切に指揮・管理する「仕組み」の国際基準。今回、トリドールHDが認証取得したそれぞれの規格については、次のような内容だ。
「ISO/IEC 27701」...「ISO/IEC 27001(=情報セキュリティマネジメントシステム)」と、「ISO/IEC 27002(=情報セキュリティ管理策の実践のための規範)の拡張規格。情報セキュリティマネジメントシステムの要求事項に加え、個人情報の処理によって影響を受けかねないプライバシーを保護するための要求事項とガイドラインが規定されている。
「ISO 22301」...事業継続マネジメントシステム(BCMS)に関する国際規格。地震・洪水・台風などの自然災害をはじめ、システムトラブル・感染症の流行・停電・火災といった事業継続に対する潜在的な脅威に備えて、効率的かつ効果的な対策を行うための包括的な枠組みを示している。
コーポレートスローガン「食の感動で、この星を満たせ。」を掲げるトリドールHDでは、「真のグローバルフードカンパニー」を目指して、各店舗では手間暇をかけ、感動を与える食の提供で強みを発揮。一方、現場(各店舗)を支える本社ではデジタルマーケティングなど、情報に基づく科学的経営を実践してきた。今回のISOマネジメントシステム認証取得の背景としては
「『真のグルーバルフードカンパニー』として成長するためには、情報セキュリティ、プライバシー情報保護、レジリエンシー、サステナビリティを求める社会から共感を得ることが必要です。以上のことからISOマネジメントシステム規格の認証取得を目指しました」
と説明している。
また、授与式に際して粟田社長 兼 CEOは
「私たちが目指す『真のグルーバルフードカンパニー』へと成長するためには、国際規格に基づいた情報セキュリティの管理やプライバシー情報の保護、そして、サステナビリティを推進する企業としてステークホルダーから信頼・共感を得ることが重要ととらえて、今回の挑戦となりました。本日を迎えられましたことを大変うれしく思っています。
今後も、国際規格に基づいた情報セキュリティやプライバシー情報の保護をはじめ、強固な基盤づくりを推進し、スローガンに掲げる『食の感動で、この星を満たせ。』に向けて、食の感動体験に磨きをかけるとともに、『真のグローバルフードカンパニー』を目指し、成長し続けていきたい」
と力強く語った。
<登録活動範囲>
「ISO/IEC 27001」
・自社及びグループ企業向け管理業務、サステナビリティ推進業務、および、ビジネストランスフォーメーション推進業務
「ISO/IEC 27701」
・PII管理者として、以下の業務におけるPIIの管理
・管理業務、サステナビリティ推進業務及びビジネストランスフォーメーション推進業務
・PII処理者として、グループ会社の以下の業務におけるPIIの処理
・グループ企業向け管理業務、サステナビリティ推進業務及びビジネストランスフォーメーション推進業務
「ISO 22301」
・国内外グループ会社の飲食店運営支援事業