「歩きスマホ」への危険意識、年々減少する傾向に
スマホ依存の自覚がある人は、依存から抜け出す必要があると思っているのだろうか。
「抜け出す必要があると思っている」人(7.4%)と「やや抜けだす必要があると思う」(42.5%)を合わせて、49.9%が「抜けだす必要がある」と答えた。一方、「抜けだす必要はないと思う」(11.3%)、「あまり抜けだす必要はないと思う」(38.9%)を合わせて50.2%が「抜けだす必要はない」と答えた=図表4参照。回答が2分される興味深い結果となった。
「スマホ依存」とともに「歩きスマホ」も社会問題になっている。
東京消防庁によると、東京都内では2016年~2020年の5年間で「人・モノ・車・自転車にぶつかる」「転ぶ」「落ちる」といった「歩きスマホ」の事故で196人が救急搬送されている。うち27人が入院の必要な中等症・重症だった。
今回の調査でも、歩きスマホに対する危険意識を聞いている。それによると、「危ないと思う」(61.7%)と「やや危ないと思う」(29.2%)を合わせて90.9%が「危ない」と回答した。しかし、MMD研究所は毎年同様の調査を行っているが、2019年の調査より5.7ポイント減となり、「危ない」と答える人の割合は年々減少しているのが実態だ=図表5参照。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という言葉があるが、「歩きスマホ」が珍しくなくなると、危険意識もマヒしてくるのだろうか。
調査は、2022年10月11日にスマホを所有する15歳~69歳の男女559人を対象にインターネットでアンケートした。
(福田和郎)