イーロン・マスク氏、「ツイッター」買収完了...注目は「経営再建」への手腕、「言論の自由」めぐるプラットフォームのあり方

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「投稿規制」の問題、やはり緩むのか?...「投稿監視評議会」設置、幅広く検討

   経営と並ぶ大問題が、投稿の規制だ。

   ツイッターは各国首脳や政治家、財界人なども利用するプラットフォームとして、半ば公共財ともいえる存在。それだけに、虚偽情報やヘイトスピーチを防ぐには運営サイドによる投稿規制が不可欠だ。

   しかし、そもそも、マスク氏は「言論の自由」を盾に、「規制反対」の立場からツイッター買収に動いた経緯があり、買収完了で、「規制を緩めるのでは」との警戒感が広がっている。

   これについてマスク氏は、幅広い観点から規制のあり方を協議する「コンテンツモデレーション(投稿監視)評議会」を設置すると表明した。

   もっとも、「評議会を開く前に、重要な規制変更を決めたり凍結したアカウントを復活させたりすることはない」と言明。「さまざまな信念を健全に議論できるデジタル広場が必要だ。ツイッターを何でもありの地獄絵図にすることはあり得ない」と適切な投稿規制を続ける姿勢も示している。

   ただ、経営再建とも絡み、管理が緩む懸念はむしろ強まっている。

   ツイッターは、2016年の米大統領選で外国勢力による選挙介入の舞台になった反省から、偽ニュース対策など、投稿管理部門の人員増強を進めてきており、従業員数は2016年末からほぼ倍増している。

   人員を大きく減らすマスク氏の方針は、管理を極力なくすという意味になる。

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