東京外国為替市場 利上げによる米国の景気後退懸念、ドルの上値は重く
東京外国為替市場見通し(11月7日~11日) ドル・円予想レンジ:1ドル=145円50銭~150円00銭
2022年11月4日(金)終値 1ドル=146円59銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、レンジ内の動きか。
前週のドル円相場は、レンジ内でのもみあいだった。米国の利上げが打ち止めになるとの期待感が高まり、ドルは一時1ドル=145円半ばまで下落したが、FOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見で、「利上げの一時停止は時期尚早」との姿勢が示され、利上げ停止期待がはく落したことで、ドルは1ドル=148円台に上昇した。
今週のドル円相場は、引き続き、レンジ内での動きとなりそうだ。
米国の利上げ停止期待がはく落したことで、日米金利差によるドル買い基調が続きそうだ。一方で、利上げによる米国の景気後退懸念も強まっており、ドルの上値を重くしている。
8日の米国の中間選挙の結果とともに、米国の経済指標の結果によって、ドル・円相場が左右される展開が続く可能性があり、注意が必要だろう。
経済指標は、国内では8日に日銀金融政策決定会合の主な意見(10月27、28日開催分)、9月家計調査、9月景気動向指数、9日に10月景気ウォッチャー調査、10日に10月工作機械受注、11日にオプションSQ、10月企業物価指数などの発表が予定されている。
海外では7日に中国の10月貿易収支、8日に米国の中間選挙、9日に中国の10月消費者物価指数、中国の10月生産者物価指数、10日に米国の10月消費者物価指数などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)