【100万円増額計画】政府・日銀「覆面介入」とみられる24日・月曜日の朝、学生トレーダーどう打って出た?【FX大学対抗戦 第22節】

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   2022年10月21日の深夜と、週明け24日の朝、政府・日銀の「覆面介入」があったとみられているなか、学生トレーダーたちも、その時間帯は手に汗握っていた。北海道大学 金融研究会の小松柊太さんは、24日の朝、「前週の為替介入(?)があった影響で、円安方向へ反発することは容易に予測できた」と、勝負に打って出た。

   一方、同志社大学 岩瀬颯汰さんは、ポンドの動向に注目。「先週からスナク元財務相が首相になるとの見通しは強く、減税政策から増税政策への転換はほぼ確実となり、ポンド円相場もポンド高となる可能性が高かった」との読みが当たった。そんな両者の今週の成果を見ていこう。

「月曜日になかなかの利益を出せたので、その後は手を出しませんでした」(北大金融研究会)

   最近、就活が忙しくなってきて、自分の本分がよくわからなくなってきた北大の小松です。なので、今週の取引も、月曜日になかなかの利益を出せたので、その後は手を出しませんでした。

   そしたら、木曜にかけて下がるわ、下がるわ...。先週、「もうドル円はロングだけでいいんじゃないか」とか言っていた自分が、浅はかだったことをよく思い知らされた一週間のチャートでした。

◇今週の取引
   前述のとおり、今週は24日の月曜のみの取引。前週の為替介入(?)があった影響で、円安方向へ反発することは容易に予測できたので、ロングで勝負。朝8時の段階で4万5000円ほどの利益を確定することができました。
   しかしその後、急に一時145円まで円高方向に振れ、2万5000円ほどの損失を計上。ですが、材料に乏しい中での急騰はすぐ反発すると考えたので、すぐさま買い注文をしました。結果、午後に5万円以上の利確をすることができ、7万5100円のプラスで今週の取引を終えました。
   ちなみに、その後は取引をせず、静観していたのですが、あれよ、あれよと、145円台まで上昇していくドル円。日銀の方針は転換なく、今週の米指標もそこまで景気減速を示唆するものでもなかったと記憶しているのですが、個人の投機勢が増えているという情報も散見されるので、そろそろこのドル円「バブル」も終焉に近いということなのでしょうか。だからといって、現在の適正レートがいくらなのかはよくわかりませんが...。

◇今週の取引結果

前週からの損益=プラス7万5100円
10月28日現在=112万1375円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
今回の介入と前回9月の介入とでは、介入直後の反発は見られるものの、その後の動きが前回とは全然違って、乱高下も大きくなってきました。明らかに相場の雰囲気が変わってきていると言えると思います。
そんな中でも取れるところはしっかり取って、静観しているときはご自身の思惑とは違う動きをしたと読み取りましたが、そこで入らなかったことで無駄なトレードを避けられた結果が今回の成績なのかなと思います。
この介入後はドル円をロングする参加者が非常に多く、ドル円が下がっていてもなおロング勢が減らないという状況だったので、ストップを巻き込んで、下落に拍車がかかっていたところもあるかと思います。とても素晴らしい成績でした。
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
小松 柊太(こまつ・しゅうた)
北海道大学教育学部3年
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
→北大金融研究会
不破 拓人(ふわ・ひろと)
不破 拓人(ふわ・ひろと)
北海道大学農学部3年生
FXトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。

英国はスナク新首相就任、米国は利上げペースの見通し情報に注目...利益出せた(同志社大学 岩瀬颯汰さん)

●今週の相場の振り返り
   今週(10月24日週)は25日にイギリス首相にスナク元財務相が就任し、ポンド買いが優勢。そして、アメリカ10年債利回りの低下や、コンファレンスボード消費者信頼感指数の低下によるドル売り優勢となった一週間となりました。

●実際の取引
   今週も米ドル円とポンド円の2ペアでの取引となりました。
ポンド円では、先週辞任を表明したトラス英首相に代わり、7月の党首選にてトラス英首相の対抗馬であったスナク元財務相が保守党党首、および英首相に就任することとなりました。
   先週からスナク元財務相が首相になるとの見通しは強く、減税政策から増税政策への転換はほぼ確実となり、ポンド円相場もポンド高となる可能性が高かったため、5万通貨でロング(買い)、利益確定致しました。
   米ドル円では、21日の円買い介入に加え、週明け24日にも円買い介入が行われており、ポジションを取るタイミングが掴みづらかったものの、26日に米10年債利回りが4.04%付近へと低下しており、また利上げペースが緩和される見通しが高いとの情報も見受けられ、3万通貨でショート(売り)、利益確定致しました。

●所感
   今週はどちらのペアでも黒字にすることができました。イギリスは首相の税政策が正反対であったこともあり、ポンド高になることは粗方予想できていました。一方、ドル円のトレードは確固たる根拠というものはなく、10年債利回りしか数値で根拠を持っていなかったので、少々危ない取引でした。結果的に、前日に公表されていたコンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想よりも低かったことがわかり、上手く時勢に乗ることができていたようです。

●取引状況

前週からの損益=プラス6万2490円
10月28日現在=220万677円

◆ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
ファンダメンタルズですでに出ている情報(=対立する首相の税政策が正反対であること)と、近い将来確定するであろう未確定情報(=スナク元財務相が首相になるとの見通しは強い)を整理してトレードに反映させており、素晴らしかったです。これは、日々情報収集をしていれば、このような有利なポジションを持てるので、とてもよい参考例だと思います。
WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)のニック氏の記事や、米経済指標の悪化から米国債利回りが低下、また、ドル円のロングポジションの大幅な偏りなどが、ドル円が介入後市場の期待通りには上昇していかずに下がった要因なのかな、と考えています。
あまり一方向にバイアスをかけ過ぎずに、中立に相場を見られているのかなという印象ですから、ドル円のトレードも下手に逆らわないというところで残せた結果なのかな、と思います。素晴らしいです。
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
同志社大学1年
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。

※今週は取引をお休み(一橋大学 チームMegis)
前週からの損益=プラス・マイナスゼロ
10月28日現在=90万5670円

林檎
チームmagis
林檎
一橋大学経済学部1年
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
R
R
東京医科歯科大学 医学部医学科
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!

◆◆アドバイザーのプロフィール

ゆかてぃん
ゆかてぃん
兼業スイングトレーダー。2019年からFXをスタート。「コロナ相場」に乗り、最高月利益は3000pips以上。現在ラジオNIKKEIで月に1度出演。CXR投資チャンネルでMCを務める。個人でYouTube活動もしている。
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。

学生投資連合USIC 「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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