営業活動の成功率高めるには?...最重要ポイントは「ヒアリング」、どこを意識して聞いたらよいか?(大関暁夫)

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セールス、プレゼンの場に、決裁権者に同席してもらうには?

   営業ヒアリングでは「相手の正確なニーズの把握」と共に、もうひとつ重要なヒアリング要素があります。

   それは、自社が提案をするものに対する、概算の予算感と予算金額に応じた決裁権者が誰かということです。決裁権者を聞くのは、セールス、プレゼンテーションの場に決裁権者により近い職位の人を引っ張り出すことが目的です。

   プレゼンテーションをその場ではなく、報告や会議で間接的に聞くことになる人は、否定がちに提案を受け止める傾向が強くなります。ですから、決裁権者により近い人を引っ張り出すことで、決裁ライン上で否定的に提案を受け止める人を減らすという効果があるからです。

   もちろん、決裁権者本人を同席させることができればベストです。窓口の担当者だけでなく、上席やあるいはさらにその上席までもプレゼンの場に同席してもらうためには、自社サイドからも引っ張り出したい相手の職位に見合った、あるいは、それ以上の上司を同席させることがポイントです。

   相手の部長を引っ張り出したいのなら、「プレゼンの際に、弊社の担当役員がご挨拶を兼ねて同席いたしと申しておりまして、御社の部長様にご同席をお願いできれば幸いです」のというように、ヒアリングの段階で事前にお願いすることが肝要です。

   自社の上司を上手に使うことも、セールスでは重要なポイントの一つなのです。

(大関暁夫)

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大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
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