秋の行楽シーズンが到来したが、ドライブのお供に欠かせなくなったのが「カーナビアプリ」だ。近年、車搭載ナビとは別に、スマートフォンのカーナビアプリを活用する人が増えている。
そんななか、モバイル専門の市場調査会社「MMD研究所」(東京都港区)が2022年10月11日、カーナビアプリ利用者を対象に行なった「車で利用するマップアプリ(カーナビアプリ)に関する調査」を発表した。
車を運転する人の45%が利用した経験があり、ナビ搭載車でも3割の人が並行して活用していることがわかった。
車搭載ナビと並行して活用する人が多い
MMD研究所の調査によると、車を運転している18歳~69歳の男女3052人に「カーナビアプリについて知っているか」、また「利用したことがあるか」を聞くと、「知っている(認知)」は85.0%、「利用したことがある」は44.9%、「現在利用している」が32.3%となった=図表1参照。
年代別で見ると、利用経験は10代(54.3%)が最も高く、20代(50.3%)、30代(49.7%)→60代(35.6%)と、年齢が高くなるにつれ、利用経験者が減ってくる=再び図表1参照。
興味深いことに、ナビ搭載車かどうかで比較すると、「ナビ搭載車」の運転者は32.5%、「ナビ非搭載車」の運転者は39.2%が現在カーナビアプリを利用していることがわかった=図表2参照。つまり、ナビ搭載の有無では、カーナビアプリの利用率がそれほど大きく変わらない結果となった。それだけ、カーナビアプリが便利だということだろうか。
さて、カーナビアプリには「無料」サービスと「有料」サービスのものがある。利用経験者にどちらを使っているか聞くと、「無料」が90.5%と圧倒的に多く、「有料」を使っている人は9.5%だけだった。
「無料」ダントツ人気は「Googleマップ」、2位「Yahoo!カーナビ」
では、「有料」ではどのアプリの利用者が多いのだろうか。利用経験者に聞くと、「カーナビタイム」(22.2%)が最も多く、次いで「Yahoo!カーナビ」(19.0%)、「ドライブサポーター」が11.9%と続いた=図表3参照。
一方、「無料」のほうは、「Googleマップ」(64.5%)がダントツに多く、次に「Yahoo!カーナビ」(25.7%)と、この2つのサービスで全体の9割近くを占める結果となった=図表4参照。
ところで、利用者がカーナビアプリに求めるものは何だろうか。利用経験者に複数回答で聞くと、「常に地図が最新状態であること」(68.2%)と最も多く、次いで「画面の見やすさ」(61.4%)、「GPSの安定性/正確性」(60.2%)、「操作性」(56.1%)、「渋滞情報が最新であること」(50.8%)と続いた=図表5参照。
運転の際、ナビには常に最新情報が入っていることが最も重要ということのようだ。
調査は、2022年9月12日~9月21日に、車を運転する回答した18歳~69歳の男女3052人を対象にインターネットで行なった。
(福田和郎)