秋篠宮家の長女眞子さんと結婚して米ニューヨーク在住の小室圭さんが、NY州司法試験に合格したことが明らかになりました。
「小室夫妻おっかけ取材」で知られる英紙デイリー・メールが「故ケネディ大統領の御曹司、JFケネディジュニアも三度目の挑戦で合格した」と示唆していたように、「Third time lucky!」(三度目の正直)で合格をつかんだ小室氏。
ことばのハンディを乗り越えて見事難関を突破したとの一報は、広く海外にも流れました。国内メディアが早くも「億越えの年収か?」とお祝いモードに浮足立つなか、海外メディアからは厳しい現実が伝わってきます。
三度目の正直で「NYロマンス、勢いに乗る」!
それにしても、どれだけの人が小室氏の合格を予想していたでしょうか?
報道によると、今回の試験は9609人が受験して、合格者は6350人。合格率は66%とされていますが、小室氏のような再受験者の合格率はわずか23%! 「超難関」を突破した逆転劇を、海外メディアも驚きをもって報じています。
Third time lucky! Kei Komuro, husband of Japan's former Princess Mako, finally passes his New York bar exam - after failing his first two attempts
(三度目の正直! 日本の元プリンセス眞子さんの夫・小室圭さんが、二度失敗した後に、ついにNY州司法試験に合格した:英紙デイリー・メール)
「小室夫妻おっかけ取材」で知られる英タブロイド紙のデイリー・メールは、二度の不合格を経ての合格で、「三度目の正直」だと強調しています。
一見、イヤミとも受け取れるタイトルですが、同紙は二度目の不合格の後に「あの、JFケネディジュニアでさえ三度目のチャレンジで合格した」と、「Third time lucky!」(三度目の正直)を「予測」していたので、ここは素直に「小室氏へのエール」だと受け取りましょう。
数ある海外メディアの「合格報道」のなかで、ひときわエッジが効いていたのがAP通信の記事です。過去のパッシング報道にも触れながら、小室夫妻の「NYロマンス」は「gets a boost」(調子が上向いてきた)と、伝えています。
The New York romance of Japan's former princess and her husband gets a boost after he finally passes the bar.
(日本の元プリンセスとその夫のNYロマンスは、調子が上向くだろう:AP通信)
gets a boost:調子が上向く、勢いに乗る、パワーアップする
記事では、これまで小室夫妻が受けてきたバッシングや批判の声を紹介しながら、今回の合格で、「defying detractors who had criticized their romance」(彼らのロマンスを批判してきた中傷者たちに一矢を報いた)とも報じています。
「defy detractors」は、「中傷者に公然と挑む」という意味ですが、「やれるものならやってみろ!」という挑戦的なニュアンスも含んでいるとか。
皇室を捨ててNYに移り住んだ小室夫妻。念願の司法試験合格で、夫妻に批判的だったメディアに対して「どうだ、まいったか!」と、公然と挑むことができた、というのが海外メディアの「見立て」なのでしょうか。
お二人の「ドヤ顔」を連想させる表現にAP通信のこだわりを感じますが、念願の合格を手にした小室夫妻のNYライフが「gets a boost」(勢いに乗る)ことは間違いなさそうです。
海外メディアが懸念する?「年収よりも〇〇のリスク」
小室圭さんのNY州司法試験合格の報を受けて、メディアはお祝いムードにあふれています。
デイリー・メールのウエブサイトに投稿されたコメントも、「英語がネイティブじゃないのに合格するなんてすごい!」「弁護士に合格したなら、もう『一般人の夫』と呼ぶのをやめた方がいいよ」といった、海外読者の「好意的」な声が主流です。
国内では、早くも「年収が大幅アップ」「1億円超えも夢ではない!」といった小室氏の待遇に注目が集まっていますが、海外メディアは「厳しい現実」を懸念しているようです。
Speculation has now moved to how much money Komuro might be earning, instead of when he might be getting fired
(人々の関心は、小室氏がいつ解雇されるかよりも、いくら稼ぐのか、に移っている:AP通信)
多くの人が指摘しているように、競争社会の米国では、たとえ弁護士の資格を持っていても、生き抜くのが大変なようです。とりわけ、世界中から超一流の人材が集まるNY州の司法界で生き残るためには、相当な実力とコネクション、他人との差別化がカギを握りそうです。
「眞子さんの夫」というロイヤルカードも長くは続かないでしょうし、小室氏にとっては「これから」が本当の正念場。年収よりも、まずは「NY司法界で生き残る」ことが先決だと言えるでしょう。
それでは、「今週のニュースな英語」は、「get a boost」(勢いに乗る)を取り上げます。好調な様子を伝える表現です。
US retail sales are getting a huge boost from strong dollar
(ドル高で、米国の小売業は絶好調だ)
Tourism gets a boost after reopening in Japan
(規制を撤廃して、日本の観光業は上向いている)
じつは、「小室氏合格報道」で一番気になったのは、「おっかけ取材」で知られる英紙デイリー・メールの「やる気のなさ」。他メディアから「切り張り」したような記事や、数か月前に掲載した小室氏の写真を「先週の小室氏」として紹介したりと、やる気がまったく感じられないのです。合格したら興味が薄れてしまったのでしょうか。英タブロイド紙の独自視点が懐かしく感じるこの頃です。
(井津川倫子)