「安さ」と「手軽さ」がウリで人気の「格安スマホ」サービスだが、ユーザーの「満足度」が高いのはどこだろうか。
モバイル専門の市場調査会社「MMD研究所」(東京都港区)が、上位6つの格安スマホサービス利用者を対象に行なった「2022年9月MVNOのシェア・満足度調査」を、2022年10月25日に発表した。
「シェア」1位になったのは「楽天モバイル」だが、「総合満足度」と「おススメ度」では最下位という「謎」の結果に。一方、「総合満足度」と「おススメ度」では「mineo(マイネオ)」が1位に輝いた。
「シェア」首位をキープし続けている「楽天モバイル」だが
「MVNO」とは(Mobile Virtual Network Operator=仮想移動体通信事業者)の略。無線通信インフラをNTTドコモやKDDI(au)などの大手から借り受けてサービスを提供する携帯電話事業者。いわゆる、「格安スマートフォンサービス」(格安スマホ)のことをいう。
自前の回線を持たず、「黄金周波数帯」を大手に握られているため、電波がつながりにくいなどのデメリットがあるが、莫大な通信設備の費用が必要ない分、サービス料金が安いというメリットがある。
総務省が今年9月16日に発表した「電気通信サービス契約数及びシェアに関する四半期データ」によると、提供している契約数が3万以上のMVNOは、今年6月現在で全国に170事業者もある。
MMD研究所の調査では、その中でも代表的な格安スマホである「楽天モバイル」「OCNモバイルONE」「mineo(マイネオ)」「IIJmio」「イオンモバイル」「BIGLOBEモバイル」の6サービスを中心にアンケートを行った。
スマホを所有している18歳~69歳の男女3万6535人に、メインで利用しているスマホの通信サービスを聞くと、格安スマホ(MVNO)を契約している人は9.9%だった。約10人に1人の割合だ。
格安スマホを利用している人に、メイン利用のサービスを聞くと、「楽天モバイル」(19.7%)が最も多く、次に「OCNモバイルONE」(17.2%)、「mineo」(13.6%)、「IIJmio」(11.6%)、「イオンモバイル」(6.9%)、「BIGLOBEモバイル」(6.0%)と続いた=図表1参照。
MMD研究所では2021年8月から4回、格安スマホの調査を行ってきたが、「楽天モバイル」はずっと首位をキープし続けている。