あらゆる投資詐欺から身を守るには?...「情報感度」高めよう!【尾藤克之のオススメ】

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   ここで一番危険ないのがまったく経験がない、でも、「投資用語」の意味がわかる人です。「高利回り」と言われても、そもそも意味がわからなければ、食指が伸びることはありません。今回紹介するのは、人気の税理士が教えるわかりやすい「マンガお金の授業」です。

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身を守るための3つのポイント

   投資詐欺から身を守る3つのポイントが存在します。まず、1つ目が「相場」を知ること。あのバフェットでも平均利回り20%と言われていますから、我々のような見ず知らずの素人に有益な情報が持ち込まれることなど希少です。考えればわかることです。

   2つ目が「絶対に売れる」というキーワード。商品がよければ、あなたに紹介されなくても勝手に売れていくものです。たとえば、最近では「ヤクルト1000」が爆売れして、ネット上などでは定価の数倍で取引されていました。消費財は消費者がこぞって購入しますが、金融商品で「絶対に売れる」を探し出すことは困難でしょう。

   3つ目が「ポンジスキーム」です。ポンジスキームは高額利回りで出資者を集めます。たとえば、1口100万円(利回り30%など)で最初は配当をおこないます。これは、自分が出資したお金を返してもらっているだけなのです。出資者が増加してお金が集まりきったらドロンです。投資詐欺の多くがこの手法だと言われています。

   情報収集する際に、眉唾物の情報を耳にすることが増えました。自称メタバース専門家やNFTプロ詐欺師の人たちは、専門的で一般人が理解しにくい難解な言葉を巧みに使います。さらに、政治家の〇〇先生の知り合い、○○社の社長もやっているとか、著名人や有名企業の名前を巧みに利用します。

   話を聞くと、ロジックが破綻しているものが少なくありません。ひと頃、バーチャル展示会などがもてはやされた時期がありましたが、全然ダメでしたね。

日本はお金に弱い国?

   確実に儲かる投資案件が存在した場合、それが一般に出回ることは理論的に考えられません。オイシイ案件があるなら、筆者である私なら、自分で購入するでしょう。自分で購入できる量がいっぱいになったら、親友にその話をすると思います。第三者の赤の他人が美味しい情報に有りつけるほど、甘くはないのです。だから、目利きの能力を鍛えなければいけません。

   アメリカの公共政策を分析した論文によれば、公共政策で費用対効果が高いのは、子供への教育であることがわかりました。一方、経済協力開発機構(OECD)が2018年に公開した資料によれば、小学校から大学までの教育機関への公的支出の割合は、資料内38か国中で日本が最下位でした。

   いまや日本は教育に投資しない国と言えそうです。日本にはお金の教育がありません。自ら学びませんから、政治家もお金に弱いのです。

   私たちには、老後2000万円問題や、不安定な収入などお金に対する漠然とした不安があります。本書ではリアルな体験をマンガにしているので、初心者がつまずくところが、わかりやすくなっています。

   読み終わるころには、きっと投資や将来のお金への不安がなくなっているはずです。混迷の時代を生き抜くお金のヒントがわかる一冊と言えるでしょう。

(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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