働く主婦の10年後の未来は「暗い」と想像する人が増えた
――意外です。ずいぶん減っていますね。その7年間で男女共同参画や働く女性支援がずいぶん進んだはずなのに、時代に逆行している気がします。いったい何があったのでしょうか。
川上敬太郎さん「その背景として、夫婦共働きの家庭は増えているものの、妻の家事育児負担の度合いがあまり変わっていないことが考えられます。フリーコメントにはこういった声が寄せられていました。
『自分の旦那だけの問題でなく、世の中全体的にまだ母親に負担がかかりすぎている。会社という組織が専業主婦時代を全く抜け出せていない考えを元に作られている』
『結局、育児や家事の負担は女性が背負う文化は10年では変わらない』
『女性が疲弊する世の中になると思う。まだまだ男尊女卑の考え方があり、女性が家庭のことをやる風潮でありながらも、家計の生産性もあげないといけない』
もし仕事のボリュームが増えているのに、家事や育児の負担が変わらないとしたら、妻としてはたまったものではありません。10年後の未来を想像した時、働く主婦にとって『明るい』と答えた人は37%いましたが、『暗い』と答えた人も35%いたのです。この『明るい』と答えた人の比率も、過去3回の調査では毎回減少しているのです」
――それは深刻な問題ですね。
川上敬太郎さん「いま働き方が多様化している一方で、職場や家庭での改革が実感できていないため、明るい未来を想像できない女性が増えている気がします。
投稿者さんもその1人なのでしょう。とても自立している女性と思われますが、家計収入を1人で支えながら、家事や育児もワンオペでこなしています。その頑張りには敬服する一方で、心身の疲れを溜め続けてしまっているのではないかと心配してしまいます」