「円安がスパイラル的に加速しそうな状況」
さて今回の事態、エコノミストたちはどう見ているのか。
ヤフーニュースのコメント欄では、日本総合研究所上席主任研究員の石川智久氏が、
「投資家の円売りドル買いの動きが足元で活発化してきました。また海外の記事などでは『グローバルな金利引き締めの中、日銀のみが金融緩和している』とするものも増えてきました。金利差に着目した円売りは当面続くと見られます。
また、円安を背景に海外の株や債券に関心を寄せる国内投資家も増えています。円安と国内投資家の外国金融商品投資がスパイラル的に加速しそうな状況です」
と、円安はさらに加速するとの見方を示した。
日本経済新聞(10月13日付オンライン版)「米物価、9月8.2%上昇 エネ・食品除くと40年ぶり水準」という記事に付くThink欄の「ひと口解説コーナー」では、日本経済新聞社特任編集委員の滝田洋一記者が、
「クリーブランド連銀が発表しているインフレーション・ナウキャスト(足元予測)が、よく当たるとして注目を集めています。それによれば、10月の米コアCPIは前月比0.54%、前年同月比6.54%を予測しています。9月のコアCPIはそれぞれ0.6%と6.6%ですから、インフレ圧力は衰えないことを意味します」
と、今後の見通しを予測。つづけて、
「かくしてFRBは11月の0.75%利上げに続いて、12月の利上げ幅も0.75%となる、との見方が増えているのもむべなるかな。それにつれて、ドル相場が上昇するのも自然です。日本は金融緩和の我が道を行きますが、米国に追随利上げしている国々はあごが上がっています。国際金融市場には緊張が走ります」
と説明した。