2023卒就活生、「ゴール直前」内定率94%&進路確定率87%!...内定なしの学生頑張れ! まだまだチャンスあるぞ!

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   来春(2023年)卒の大学生・大学院生の就職活動は、いよいよゴールが近づいてきた。10月1日(土)と3日(月)には多くの企業内定式が行われた。

   そんな状況で、リクルートの就職・採用関連の研究機関「就職みらい研究所」が2022年10月7日、2023年卒大学生・大学院生を対象にした就活状況を調べた「2022年10月1日時点 内定状況」を発表した。

   10月1日時点で早くも内定率9割超、進路確定率の9割近くに達している。しかし、まだ内定が得られていない学生も約1割強。チャンスはこれからだ、あきらめるのは早いぞ!

  • 内定できた! さあ、次は社会人頑張ろう!(写真はイメージ)
    内定できた! さあ、次は社会人頑張ろう!(写真はイメージ)
  • 内定できた! さあ、次は社会人頑張ろう!(写真はイメージ)

ダントツで進路確定早いIT、製造・金融保険・サービスも続々

   就職みらい研究所によると、10月1日時点の就職内定率(大学院生を除く)は93.8%で、昨年(2022年卒対象)の同じ時点の92.4%より1.4ポイント多い=図表1参照。理系が96.0%と、文系の92.9%を3.1ポイント上回っている。また、女性(94.7%)のほうが男性(93.0%)よりも内定率がやや高いことが目につく。7月1日時点では男性のほうが高かったから、追い込みで逆転したかたちだ。

(図表1)就職内定率(リクルート就職みらい研究所の作成)
(図表1)就職内定率(リクルート就職みらい研究所の作成)

   内定取得先の業種をみると、情報・通信業が26.0%と、ダントツに高いことが特徴だ=図表2参照。ITスキルを持つ人材は、世界的に奪い合いが激しく、優秀な学生は早くから海外からも誘いの手が伸びる。スタートダッシュの速さがそのままゴールまで続いた形だ。

(図表2)10月1日時点の内定取得先企業の業種(リクルート就職みらい研究所の作成)
(図表2)10月1日時点の内定取得先企業の業種(リクルート就職みらい研究所の作成)

   次いで、製造業(機械器具以外、14.6%)、機械器具製造業(14.3%)、サービス業(13.4%)、金融・保険業(11.9%)、小売業(同)と続く。製造業やサービス業関連は、コロナ禍がひと段落したことで、業績が上向いている企業が多いことを反映しているようだ=再び図表2参照

   一方、すでに就職先の企業を決めた進路確定率も9割近い87.1%と、就職活動がゴール間近に入ったことがうかがえる=図表3参照。こちらは昨年の同時点(87.5%)よりやや低い。

(図表3)進路確定率(リクルート就職みらい研究所の作成)
(図表3)進路確定率(リクルート就職みらい研究所の作成)

   就職確定先企業の業種をみると、やはり情報・通信業が22.4%とダントツに高い。次いで製造業(機械器具以外、12.0%)、機械器具製造業(11.8%)、金融・保険業(9.4%)、サービス業(9.3%)と続く=図表4参照

(図表4)10月1日時点の就職確定先企業の業種(リクルート就職みらい研究所の作成)
(図表4)10月1日時点の就職確定先企業の業種(リクルート就職みらい研究所の作成)

内定ブルーの人も内定式終えると、「よし、頑張ろう!」

   調査では、内定者に就職活動を振り返った考えや感想を聞いている。安堵の迷いの気持ちが交錯しているようだ。

「内定式もあったりして、就職活動がゴールではないことを実感してきた」(文系・女性)
「満足しています。内定式も終わり、少しずつ社会人になる実感が湧いてきました。また、これで良かったなと少しずつ思えるようになってきました」(文系・男性)
「たまに違う道にしておけばよかったと思うことはあるが(おそらく内定ブルーのようなもの)、内定式を終えると、ここでとりあえず頑張ろうという気持ちになった」(文系・女性)
「内定者イベントに何度か参加して先輩の職員や内定者同士で交流を行ったが、とても良い雰囲気で自分のやりたいこととも合致しているので内定先に納得している」(文系・女性)
「就職活動は終了したものの、懇親会など就職先の方々と関わる機会があり、質問や交流を通じて仕事への理解を深め不安を解消していきたいと思う」(理系・女性)

   こういった社会人としての将来に思いを向ける意見がある一方、これでよかったのかという不安の気持ちも――。

「内定式が近いこともあってか、この進路で本当にいいのかと考えることが増えた」(理系・女性)
「就職活動を終えたが、内定先から1回だけ連絡があっただけで、それ以降連絡がないので心配している」(文系・男性)
「内定式の日とされる10月1日を過ぎ、まだ内定がない人や満足していない人にとって就職活動は大詰めになってきたように感じる」(文系・女性)

と、まだ頑張っている人への思いを打ち明ける声もあった。

企業は積極的に内定者とコミュニケーションを

まだまだ面接で頑張るぞ(写真はイメージ)
まだまだ面接で頑張るぞ(写真はイメージ)

   就職みらい研究所の栗田貴祥所長は、こうコメントをしている。

「学生のコメントを見ると、10月になって内定式に参加した学生から『たまに違う道にしておけばよかったと思うことはあるが、内定式を終えるとここでとりあえず頑張ろうという気持ちになった』など、入社に向けて前向きな声が聞かれました。一方で、『内定先から1回だけ連絡があっただけで、それ以降連絡がないので、心配している』『この進路で本当にいいのかと考えることが増えた』など不安を感じている様子もうかがえます」
「企業とのコミュニケーションによって学生が抱く不安が軽減されることもあります。入社後の活躍を見据え、企業から積極的に機会を設けていただくことを期待しています。まだ進路が確定していない学生の皆さんには、諦めずに自分のペースで最後まで就職活動を続けることで、納得のいく進路決定をしていただきたいです」

   内定者と就活を続ける学生双方に熱いエールを送った。

   調査は2022年10月1日~3日、2023年卒業予定の大学生・大学院生で、リクルートが運営する就活支援サイト「リクナビ」のモニターに登録した大学生6254人、大学院生1372人の合計7626人を対象に行なった。

(福田和郎)

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