「本人のために」と注意しても、素直に聞こうとしない部下...どう育てる?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 13(前編)】(前川孝雄)

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部下のためにと注意したにもかかわらず...

   上司は、あえて「部下(本人)のために」と注意をしましたが、部下はそうは受け止めてくれなかったようですね。

   部下とのコミュニケーションを考える際に頭に置いておきたいことは、あなたが伝えたいことが部下に伝わるかどうかは、部下との間に信頼関係があるかどうかが大前提ということです。私たちはどんな話も、説明が明瞭なら伝わるものと考えがちです。しかし、実はそうとは限りません。

   たとえば、あなたは伝統ある全国新聞に書かれた少し不可思議な記事と、個人ブログの同じ記事を、同列で受け止めますか? 最近では、若い人ほどインターネット、とくにSNSの影響を受けるようになってきていると思います。

   とはいえ、全国新聞なら「そんなこともあるんだな...」と感じ、ブログなら「どうせ誇張があるのだろう」と考えるのが、まだ一般感覚ではないでしょうか。

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