ビートルズの思い出は永遠に
ビートルズは、世界で最も成功したバンドである。音楽誌『ローリング・ストーン』による「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において、第1位にランクインしている。ウォール・ストリート・ジャーナルの「史上最も人気のある100のロックバンド」でも1位となっている。
筆者である私は、小学生の頃、はじめてビートルズを聞いた。アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」を聴いたとき、稲妻が落ちた。「イエスタディ」「ミッシェル」が弾きたくてギターをはじめた。ポールの声が印象に残っているが、作詞・作曲はレノン=マッカートニーである。
さて、ここでビートルズの構成を考えてみたい。冷静にみると、かなりいびつな年齢構成だ。結成時、ジョンは16歳、ポールは14歳、ハリスン13歳である。高校生と中学生が一緒にやるようなもので、一般的ではないだろう。このヘンテコなメンバー構成にこそ、ジョンの「音楽で食べていく」という心意気が表れていると、大村さんは指摘する。
来日当時の、加熱するビートルズ論争とは? 来日中のメンバーの動向を追ったドキュメントや、今では考えられない鮮烈な記事見出しも掲載されている。日本中を巻き込んだ一大イベントを総覧。これぞビートルズ研究の金字塔である。
(尾藤克之)