通期の業績予想、増収増益見込み...中国もいずれコロナ明けで
ただ、コーセーは中間決算と同時に発表した通期の業績予想で、営業利益について、従来予想から20億円少ない200億円に下方修正した。
原材料価格の上昇や円安を踏まえた。他の項目は、変更しなかった。もっとも、コーセー試算の前期比では下方修正した営業利益でも27.6%増だ。
据え置いた売上高は8.9%増、最終利益は48.2%増で、利益は二桁増の増収増益を見込む。多くの日本企業が苦しむ原材料高と円安に見舞われながらも、好決算を見込んでいるのだ。
中国もいずれ「コロナ後」の世界に戻るであろうことから、中国の減収も一時的なものとみることができる。
課題は、中価格帯の化粧品で苦戦が続いていること。百貨店の店頭などで販売される高価格帯は新規顧客も獲得しているが、ドラッグストアや量販店で販売される中価格帯の回復が遅れている。
このあたりが改善されていることが確認されれば、株価上昇に、されに勢いがつく可能性もあると言えそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)