為替協調介入の「第2のプラザ合意」が必要になる?
英国では中央銀行(イングランド銀行)が国債買入れを強いられたが、今後、ほかの国でも日本のように為替介入の動きが広がる可能性があるという。その先には、「第2のプラザ合意」があるのではないか、と木内氏は予想する。
プラザ合意とは1985年9月、日本・米国・英国・ドイツ・フランスの先進5か国(G5)の財務大臣・中央銀行総裁が米ニューヨーク市のプラザホテルに集まり、合意した為替安定化策だ。行き過ぎたドル高を是正するため、各国が外国為替市場で協調介入を行う内容だった。
木内氏はこう結ぶ。
「そうした国際協調は、米国がドル高の弊害を自ら強く感じなければ成立しない。米国で物価上昇圧力が緩和される、景気の減速感が強まる、ドル高による輸出競争力の低下と対外収支悪化による潜在的なドル暴落のリスクが高まる、などが確認されて始めて、国際協調によるドル高是正の取り組みが始まるだろう」
「しかしそこに至るまでにはなお時間を要することから、英国で見られたような金融市場の混乱は当面は他国にも波及していくことを覚悟しておかねばならないのではないか」
当分、金融市場の混乱が続くというわけだ。