米ドル円相場は、米国の利上げ政策の継続と日本の低金利政策の継続による日米の金利差の拡大という構図に変化がないことから、ドルが強含みの展開が続いている。ただ、その一方で日本政府・日本銀行による再度の為替介入への警戒感がくすぶっている。
株式市場は振るわない。米国企業の決算発表が気になるが、業績悪化が明るみになってくるとジワリ、不安が高まる。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 株価下げ、2万4500円もある?
日経平均株価予想レンジ:2万4500円~2万6500円
2022年9月30日(金) 終値 2万5937円21銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、下値を模索する展開か。
前週の東京株式市場の日経平均株価は3週続落となり、3か月ぶりに2万6000円を割り込んだ。欧米の金利上昇と米国企業の決算に関連した業績悪化懸念による米国株の下落が、日経平均株価の下げ材料となった。
今週の日経平均株価は、下値模索の展開となりそうだ。週末の米ニューヨークダウ平均株価が500ドルを超える下げとなり、週初の日経平均株価も下げを余儀なくされそう。目先の焦点は、7日発表の米国の9月の雇用統計だが、徐々に始まっている企業決算の行方が気になるところ。すでに、米国の大手企業では業績悪化が明らかになっているところも多く、不安材料となりそうだ。日経平均株価は2万5500円が目先の下値抵抗線だが、ここを下抜けると2万4500円ぐらいまでの下げがありそうだ。
東京外国為替市場 米国の9月雇用統計に注目
ドル・円予想レンジ:1ドル=142円00銭~146円50銭
2022年9月30日(金)終値 144円75銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドル強含みの展開か。
前週のドル円相場は、ドルが上昇した。日本政府・日本銀行によるドル売り・円買い介入に対する警戒感から、1ドル=145円に近づくとドルの上値が重くなったが、1ドル=144円台で堅調に推移した。
今週のドル円相場は、米国の利上げ政策の継続、日本の低金利政策の継続による日米の金利差拡大という構図に変化はなく、ドルが強含みの展開となりそうだ。1ドル=145円付近では日本の為替介入が意識されてドルの上値が重くなっているが、1ドル=145円を上抜けても再介入が実施されなければ、ドルは1ドル=146円台への上昇も考えられる。また、再介入があってもドルは1ドル=142円を下抜ける可能性は低そうだ。
最大の注目は、7日発表の米国の9月の雇用統計。結果次第では、ドルが1段高となる可能性がある。
経済指標は、国内では10月3日に9月の日銀短観と日銀金融政策決定会合の主な意見(9月21、22日開催分)、9月の新車販売台数の発表。6日に地域経済報告(さくらレポート)、7日に8月の家計調査と景気動向調査などの発表が予定されている。
海外では、10月3日に米国の9月のISM製造業景況指数、5日に米国の9月のISM非製造業景況指数、7日に米国の9月の雇用統計などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)