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習慣化に効果的な「マトリクス計画表」

   タスクを習慣化させる際に効果的なのが、マトリクス計画表をつくることだ。

   縦軸に日付、横軸に科目や課題などのタスクを書き、表をつくる。タスクを終えたら、その日のマス目をラインマーカーで塗りつぶす。そうすると、自分の努力の成果が「見える化」され、継続の大きなモチベーションになる。

   このとき注意したいのが、「人は自分のタスクを軽く見積もってしまう」ということだ。「最初に浮かんだ時間の2倍くらいは必要」。参考書や問題集は精選し、不測の事態や学習の遅れを調整するために、毎週半日は「予備日」として空けておくのがコツだ。

   最終章では「なぜ集中できないのか?」をQ&Aで解決している。資格試験などに挑戦している人から質問が寄せられ、荘司さんが答えている。

   社会保険労務士の試験に過去2回失敗した人は、「高すぎる目標に対して何をやればいいかわからず、不安になる」と相談。荘司さんは「毎日やるべきタスクを決めておき、それを粛々とこなせばいい」として「マトリクス計画表」をつくることを勧めている。

   しかも、1日のタスクは少なめにして、時間が余ったら、自由時間という「ご褒美」を自分に与えてください、とアドバイス。日々着実にこなしていくことが大切、と励ました。後日、無事に合格したという報告があったそうだ。

   宅地建物取引士試験に挑戦しようという人は、「意欲はあるが、勉強が続かない」と悩んでいた。勉強が苦痛になり、ついつい勉強のノウハウ本や合格体験記を読んでばかりいる。

   この悩みに、荘司さんは「ほとんどの人は勉強が嫌いである」としたうえで、持久力をつけることを提案。読みやすいと思ったテキストを買い、できれば自習室に行って、一定時間読み通すようアドバイスした。

   3回くらい回していれば、テキストに書いてあるたいていのことが、なんとなく理解できるようになるという。この人もその後、宅建試験に合格、今は行政書士の勉強に取り組んでいるそうだ。

   また、仕事量が多いと悩む社会人5年生には、「1日単位に落とし込んだタスクにすぐ着手する」ようにアドバイスしている。

   仕事や試験勉強、何から手をつけていいか悩んだら、小さなタスクに分解し、その日やるべきことをやるというのがポイントのようだ。何事にも応用できる仕事術だと思った。

(渡辺淳悦)

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