まさかの単独介入でユーロ円を損切り(同志社大学 岩瀬颯汰さん)
◆ 今週(9月19日週)の相場
今週(9月19日週)は、21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)による政策金利の発表、22日に日本、スイス、イギリスの中央銀行による政策金利の発表がありました。特に日本銀行の黒田東彦総裁は記者会見で当面政策金利の引き上げはないと金融緩和を継続したものの、1ドル=145円台にまで進んだ円安について、「円安の進行は、企業の事業計画の策定を困難にするなど、先行きの不確実性を高め、わが国経済にとってマイナスであると思います」と、以前までの強気姿勢から一転した発言となりました。
この違和感は実際に正しかったようで、この記者会見後、政府・日銀は24年ぶりの円買い介入を実施。一瞬で3円もの下げ幅を記録しています。
◆ 実際の取引
今週はユーロ円、ポンド円、ユーロドルの3ペアで取引しました。ユーロドルは、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)付近で波動性を持って進行していたところから、プーチン大統領の部分的動員令の発表による地政学リスクや、原油高による景気後退不安からショート(売り)傾向が続く動きを見せていたので、21日に3万通貨でショート(売り)しました。
ユーロ円は22日午後、1時間足にてロング(買い)傾向となっていたため、2万通貨でロング(買い)しましたが、日銀の円買い介入がユーロ円にも影響を与え、損切りとなってしまいました。
ポンド円は、英国が第2~3四半期成長がマイナスとなる見込みである点と、10月にインフレがピークアウトするとの見通しがあった点から、政策金利の発表前後で、4万通貨でショート(売り)しました。政策金利自体は50bp(=basis point。0.50%)での利上げとはなりましたが、25bp(0.25%)での利上げを主張した人がいたことに加え、こうした要因からショート(売り)傾向となり、利益を確定しました。
◆ 所感
今週は22日に各国の政策金利が発表とのことで、22日に集中的にトレードしました。日本政府、日銀による円買い介入は記者会見での黒田総裁の発言から違和感を覚えましたが、まさか単独介入してまでマーケットに影響を及ぼすとは思いませんでした。米ドル円でのトレードは控えていましたが、ユーロ円でも大きな影響があり、損切りが出てしまいましたが、仕方ないかなと思いました。
協調介入ではなく、単独介入であったということですが、以前(1998年6月)の単独円買い介入の結果とは大きく影響力に違いがあり、ドル円相場はより先行き不透明なマーケットになっているなと感じました。
◆ 取引状況
前週からの損益 プラス7万8087円
9月23 日現在 194万4147円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
日本の為替介入による円買いでユーロ円の損切りは、これは本当に仕方ないのひと言に尽きますよね。イギリスの金融政策委員会で25bp(0.25%)に票を投じたのはディングラ理事という方で、8月にソーンダース理事が任期満了で退任されて新しく参加されました。ソーンダース理事は最もタカ派な方だったのですが、ディングラ理事は最もハト派な方という結果が、今回の投票配分でわかったことだというところです。
ユーロや英ポンドは買う材料がなく、戻りを狙うのもなかなか難しいなか、チャンスを見つけてプラスに持って行けたのは素晴らしかったです。今後も引き続き頑張りましょう!
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。
◆ 今週は取引をお休みしました。(一橋大学 チームMegis)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
9 月23日現在 90万5670円
林檎
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!
◆ ◆ アドバイザーのプロフィール
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
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