コロナの終結は、なんとなくみえてきた状況になりつつあります。
ただ、完全に消えてなくなるわけではなさそうです。
2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授が、新型コロナウイルスとの関りは「長いマラソン」と表現していたのは2年前。ということは、当面はつきあっていかないといけないのかもしれませんね。
出社は「嬉しくない」という人も少なくない?
ただ、終結に向けて、会食の人数制限の解除など「元に戻していこう」とする動きが活発になってきました。
職場では、リモートワークから出社をメインに戻す動きが出ています。各自が賛成か反対かではなく、会社の方針として出社を中心に戻す。ないしはリモート比率を下げる動きが出てきています。
ただ、ここで出社の戻すことは簡単に考えてはいけない、と認識しておくべき。入社からリモート勤務でしているネイティブ世代。あるいは、人間関係が得意でないのでオフィス勤務が苦手な人。
こうした人たちにとって、出社は嬉しくありません。嬉しくないだけでなく、仕事のすすめかたで戸惑いがある。リモートがキープできる職場への転職を試みる人もたくさんいます。
ただ、誰もが転職できるわけではありません。会社の方針を受け入れて、出社に対策を講じるべき人が相当にいます。
さらに言えば、自分は出社が当たり前と認識しているので、大丈夫と感じている人も含めて、働き方の大きな転換ですから、慣れるようにリハビリが必要ではないか? と思います。
「息抜き」でもある雑談にはビジネスのヒントが!
そこで、リハビリの一環として職場に勤務したら、行ってみていただきたいのが「雑談」の仕掛けです。
交渉や採用面接、営業、人事評価といったより深刻な話題ではなく、食事とか読書とかカジュアルなネタを同僚や上司に投げかけてみるのです。
そもそもリモートワークで雑談は難しい、と言われてきました。本来であれば、職場で行われる雑談は息抜きであり、意外なビジネスの発想を気づかせる機会になってきました。そうした機会が、コロナで抜け落ちていた可能性が高いのです。
まずは、雑談のネタを探しましょう。誰もが肯定的になるテーマがいいと言われています。大谷選手の活躍でも、天気でもいいかもしれません。雑談相手のことがわかっていれば、話が弾みそうなネタをネットニュースなどで探しておくといいかもしれません。
大事なことはネタを投げかけて、「どう思いますか?」と質問をすること。そして、質問の回答に対して、笑顔でしっかりと頷くこと。
これができると相手は心を開いてくれます。その後の仕事の会話もスムーズになりますし、何となくつながった意識が醸成されて、出社した意義を痛感できるのではないでしょうか? ぜひとも試してみてください。
(高城幸司)