銃文化の米国と違い、日本はストーリー性、目的、意義求める
――好きなゲームのジャンルですが、アメリカ人は「アクション」「シューティング」「格闘技」「レーシング」「ホラー」とマッチョ系がものすごく好きですね。
それに比べて、日本人はおとなしいです。これは国民性の違いでしょうか。すべてのジャンルでアメリカに負けている感もあります。とくに、日本人らしさが出ていると感じられるのはどのジャンルなのでしょうか。
大和さん「アメリカは銃文化の社会ですから、過激なゲームが昔から好まれているのです。リアルな描写のFPSタイトル(First-person shooter、対戦ゲーム)などです。データ的にも、日本人はゲームにストーリー性を求める傾向にあり、同じバトルものでも戦う意義や目的をアメリカより重視する傾向があります。
今回の調査では、ただ1つ『育成』ゲームのジャンルがアメリカ人を上回っていました。これは、スポーツチームを強化して勝利に導いたり、ドラゴンが少女を助けて王女にしたり、ゲームにストーリー性があるものです。また、デフォルメ調のRPG(Role-Playing Game、ロールプレイング)が一番人気なのが、日本人らしいなと感じています。RPGはプレイヤーの演じるキャラクターの成長を特徴としていますから。
今回、日米ユーザーがゲームに求めることの違いにも驚きました。アメリカ人よりも日本人のほうが求める割合が大きかった項目は次の通りです。『グラフィッククオリティ』『キャラクターデザイン』『キャラクター設定』『ストーリー性』『操作性が高い』『最先端の技術』。このあたりに、日本人の国民性が表れている気がします」
――最後に、あなたの好きなゲームは何ですか。
大和さん「ここ3年以内のアプリでは、コーエーテクモゲームスの『三國志 覇道』ですね。操作性、戦略性、マネタイズ面ともクオリティがとても高いです」
なお、調査は、日本在住者は2022年8月3日~8月7日に15歳から59歳までの男女1020人、アメリカ在住者は同8月10日~8月17日に同じく15歳から59歳までの男女718人にアンケートを実施。そのうち、モバイルゲームを行っている日本在住者580人とアメリカ在住者567人に集中的に聞いた。
(福田和郎)