「結婚後にいくら必要になるか、具体的に計算しよう」
――人生いろいろ、夫婦もいろいろ、ということなのでしょうか。
たしかに、回答者の中で最も多かったのは、彼氏の年収が20代半ばで300万円なら普通ではないか。投稿者と合わせて600万円だし、しかも地方在住なら生活費が都会より安くすむと、結婚を勧める意見です。
たとえば、厚生労働省が今年9月に発表した「2021年:国民生活基礎調査の概況」(図表参照)によると、2020年の1世帯当たりの平均年収は564万3000円、児童のいる世帯の平均年収は813万5000円でした。
また、29歳以下の世帯人員1人あたりの平均収入は261万3000円です。これをみると、年収300万円の彼氏が十分頑張っていることがわかりますね。
川上さん「日本ではいまだに年功賃金が色濃く残っているため、20代半ばで300万円という年収は必ずしも特別低いというわけではないように感じます。ただ、投稿者さんは『ネットの記事で、子育て世帯の平均年収は800万円超えだと見たことがあり、私の中ではそれが基準になっています』と投稿しています。800万円という数字と比較した時に、自分と彼氏の年収を合わせて600万円という数字が低く見えたということのようです」
川上さん「しかし、投稿内容を見る限り、世帯年収600万円では足りないと考える具体的な根拠が見受けられません。住宅ローンや生命保険、子どもの教育費、老後資金など、将来設計を考えた時、必要となるお金はある程度計算することができます。
投稿者さんは、結婚後にいくら必要になるのか項目を上げて具体的に計算しておらず、600万円という世帯年収で本当に不足しているのかどうか検証ができていないのではないでしょうか」
今回の話題について、川上さんのアドバイスも熱を帯びました――。<年下彼氏の年収、自分と同じ300万円と知りショック! 人柄とてもいいけど、結婚ムリ? 女性の投稿が炎上...結婚は「愛か?お金か?」...専門家に聞いた(3)>にまだまだ続きます。
(福田和郎)