東京外国為替市場 口先介入でドル高けん制
ドル・円予想レンジ:1ドル=142円00銭~145円50銭
2022年9月16日(金)終値 142円91銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが堅調も上値の重い展開か。
前週のドル円相場は、米国のインフレ懸念の後退から週初は1ドル=141円台半ばまでドルが売られる局面があったが、米国の8月の消費者物価指数が市場予想を大きく上回ったことで、米国の長期金利が上昇。ドルは一時1ドル=145円間近まで上昇した。
ただ、日本銀行がドル・円取引のレートチェックを実施したことで、ドルは1ドル=142円台半ばまで下落した。
今週のドル円相場は、ドルが堅調も上値の重い展開となりそうだ。最大の焦点となる20~21日のFOMC(米連邦準備制度理事会)では0.75%の利上げが決定される見通し。ただ、1.0%利上げの可能性も浮上しており、加えて今後の政策金利見通しの内容次第では、ドルが上昇する可能性は高い。
もっとも、ドルの上昇に対しては、レートチェックを含め、日本政府、日銀の口先介入などのドル高けん制が行われる可能性が高いため、ドルの上値は重くなりそうだ。
経済指標は、国内では20日に8月の全国消費者物価指数、21日に日本銀行の金融政策決定会合(22日まで)、22日に日銀の黒田東彦総裁会見などの発表が予定されている。
海外では、20日に米国のFOMC(米連邦公開市場委員会。21日まで)、米国の8月の住宅着工件数、21日にFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長会見、米国の8月の中古住宅販売件数、22日に米国の4~6月期の経常収支などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)