きょうは50代のOさんがいらっしゃっています。
「50代にもなると同期や同年代の中で、『あきらかな差』が生まれています。『あの人は会社の重役になった』『会社を起こした』などなど。まわりから、いろいろな話が耳に入ってきますからね。『どちらが先に出世するか』と争っていた30代の頃が懐かしい気もします。一発逆転もあるかもしれませんが、こんなに開いてしまった差を今さら埋めるのは難しいなと思っているところです」
自分自身に日々の変化を加える
残念ながら、数十年でできてしまった差が「明日から埋まるか」と言ったら、難しいです。だからといって、「何もしない」では今と何も変わりませんよね。
現在、いわゆる出世している人たちを見ても、突然役職が上がったか、というとそうではないはずです。日々の積み重ね、長年の努力があった結果だと思います。
他人と比較すると気分が落ち込んでしまうので、「じゃあ、まわりと比べなかったらいいんじゃないか」ということもOさんもわかっているはずですが、やはり気になるものですよね。そこで、少しでもその落ち込む時間を自分のために使ってみましょう。
昨日より今日、今日より明日というように、何か自分が変化している、成長していると実感できることが大事です。
・時間が足りない→時間を意識しながら資料作成する
・変わりないルーティンの仕事をこなしている→相手が使いやすい、見やすいように一工夫加えてみる
・人脈づくりが下手→顧客といつもより長くコミュニケーションをとってみる
このように、意識して目の前の出来事に取り組むことで、大きな変化は起こせなくても、少しずつ自分自身の変化にも気づけるようになると思います。「自分って、何もできないな」と思う気持ちから、抜け出せるのではないでしょうか。
自分がやってきたことを数値化してみる
著者のプロフィール欄や人の自己紹介を聞いていると、みんなすごい実績があるんだなと感じることもありますよね。私もよくありますよ(笑)。
でも、よくよく見てみると、
・~ランキング1位
・最年少~
・歴代~ランキング1位
・○%→○%の売り上げアップ
など数字で表されていることが多いのではないでしょうか。
お菓子のパッケージなどでも「2021年10月の人気の○○お菓子アンケート調査:おいしいランキング1位」など記載されていることもあります。
「2021年10月だけ?」なんて疑問を持つこともあるかもしれませんが、「1位」という数字だけみると、「すごく人気のあるお菓子なんだな、買ってみようかな」ともなるはずです。
なので、Oさんもこれまでやってきた仕事を数値化することをおすすめします。なかなか数字で表すような実績がないという場合も、少し考えてみてください。
たとえば、会社のIT化導入の窓口のサポートを担当して、それによって従業員の残業時間が減ったとします。そこでIT化の導入のサポートをして、「従業員の平均残業時間が20時間→10時間に減った」など、具体的に数字で記載することで、伝わり方が変わりますよね。
会社の数字の変化でなくても、自分自身の効率が上がった事例でもいいと思います。自分がやってきたことに「数字」を絡めることを意識してみましょう。
落ち込んだ時は「悩む」のではなく「考える」
人間生きていると「悩み」は尽きません。一つ解決したら次の悩みと、悩みが尽きることはないでしょう。
そこで「困ったな」と悩むのではなく「この後はどう動こう」と考えることにシフトしてみましょう。改善点や修正点だけでなく、Oさんの次の行動の一歩につながると思います。
(ひろ子ママ)