円安は1ドル=147円の節目まで一気に進む?
「金融市場はしばらく乱調が続く」とみるのは、三井住友DSアセットマネジメントのチーフマーケットストラテジスト市川雅浩氏だ。
市川氏はリポート「米CPIショックで株価急落~今後の金融市場をどうみるか」(9月14日付)のなかで、
「8月CPIのうち、伸びが比較的堅調だったのは、財では生活用品や自動車(新車)など、サービスでは家賃(賃貸および帰属)などでした=図表2参照。物価の伸びはピークに近いとみられますが、正常化にかなりの時間を要することが、改めて確認された格好になりました。
金融市場はこの先、9月20日、21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における、利上げペースに関する新たな材料を待ちつつ、しばらく不安定な動きが続くと予想されます」
と述べている。
そして、円安加速の見通しについてはこう説明した。
「ドル円は、『株安で円高』ではなく、『米金利先高観でドル高』の流れにあります。(中略)ドル円は強いドル買いシグナルが点灯中で、1998年8月11日につけた147円66銭水準まで、節目らしい節目がありません。そのため、米金利動向をにらみつつ、ドルの底堅い動きが見込まれます」
一気に24年ぶりの水準を突破する可能性を示唆した。