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米利上げで景気後退の可能性

   「週刊エコノミスト」(2022年9月20・27日号)の特集は、「大予測 米国発世界経済リスク」。米国が急速な金融正常化モードに入り、世界経済にどんな影響が出るかとまとめている。

   「歴史的な高インフレが米国市民の生活を直撃している」と編集部レポートは書き出している。

   6月の「米消費者物価指数総合」は前年比9.1%上昇と、40年ぶりに9%の大台に乗った。こうした中、米金融市場関係者は9月21日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で発表される利上げ幅に注目しているという。0.5~0.75%の利上げ幅になると見られる。そうなると、内需は一段と抑制され、2023年前半にかけて景気は相当後退する可能性がある。

   編集部のレポートで注目したのは、「米株支える『自社株買い』減少」という記事だ。米企業による自社株買いは近年、米株相場を押し上げてきた大きな要因の1つだ。2021年4月~22年3月の米国の自社株買い総額は8055億ドルで、日本円換算で約11兆円と過去最大だった。

   だが、今年8月16日、米議会で新しい歳出・歳入法が成立し、「自社株買い」への課税が来年1月から始まる。間違いなく株価の下押しリスクになる、という専門家の声を紹介している。

   第一生命経済研究所主席エコノミストの西濱徹氏は、米利上げで新興国から急速に資金流出が始まった、と指摘している。

   このほか、米国のエネルギー価格の高騰、過去最大規模になった不法移民数、ウクライナへの軍事支援など米中間選挙の争点をまとめている。

   米国経済と米国株が世界経済をリードしているという特集を何度も組んできた同誌だが、少し軌道修正ということだろうか。米国のインフレと利上げの行方を注視したい。

(渡辺淳悦)

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