全体の93%、329万2091件が「みなし入院」だった!
生命保険協会によると、加盟する42社がコロナ禍で今年7月までに入院給付金を支払った件数は351万5966件。このうち、93%に当たる329万2091件が「みなし入院」の契約者でした。入院給付金の支払い総額をみると、約3046億6853万円に達しています。
自宅やホテルで療養した場合でも全員を「みなし入院」として給付金を支払う特例は、2020年春以降に導入されました。病床のひっ迫で入院したくてもできず、ホテルや自宅で療養した人を救済するのが目的でした。
ただ、今年1月以降は入院の必要がない軽症や無症状の人が増えたことで、なかにはPCR検査で「陽性」と判定されれば、それだけで給付金がもらえるような事態になっていました。入院給付金をもらうために、あえて保険に加入する人まで現れたそうです。
入院給付金の原資は、もちろん契約者が払う保険料です。保険料を払っている人と給付金を受け取っている人のバランスが崩れて不公平な状況になっているとなると、保険会社としてはこれを正常な状態に戻さなくてはなりません。
そう考えると、「みなし入院」の人たちをブロックするようになってしまうとしても仕方がないと思いますし、むしろ少々取り締まるのが遅すぎたくらいでしたので、見直されて良かったのではないでしょうか。
給付金の支払い対象は、早ければ9月下旬から見直される見通しです。第7波もようやく下火になってきましたが、一方でこれが最後とばかりに、見直し前の「駆け込み」申請なんてことが起きるのではないか、心配ではあります。
では、また!(馬医金満)