きょうは50代のTさんがいらっしゃっています。
「10月から始まるさらなる物価上昇、円安もどんどん加速し、世の中が変化しています。よく『企業が変化の激しいビジネス環境に対して生き残るためには、変化し続けることが必要だ』といいますが、個人としても変化していきたいと思っています。個人的に今からできることはないのかな?」
不確実性の高い世の中で個人が生き残るために
変化の激しいビジネス環境に対して、変化が必要なのは企業だけではありません。企業が変化するためには従業員である「個人」の変化が必要で、そのための研修など実施している企業もありますよね。おそらくTさんも研修を受けていらっしゃるのかなと思います。
「そうですね、そのような研修は受けていますね」(Tさん)
企業から離れても「個人」として生き残っていくためには、知識やスキル以外に「人的ネットワーク」を増やすことを意識することが大事です。
「人的ネットワーク」って?
リクルートワークス研究所では「人的ネットワーク」を以下のように定義しています。
「100年キャリア時代の就業システム」のカテゴリーの1つが「人的ネットワーク」で、個人のキャリアにおいて「家族や友人、人脈が、キャリアトランジションや幸福感の基盤となる」ものと定義されています。
つまり「キャリア・人生の転機」はまわりの人の影響を受けるということです(100年キャリア時代の就業システム(リクルートワークス研究所))。
日本はもともと閉鎖的な国民性であることに加え、さらに人口が減っていきます。企業という組織の中にいても、昔みたいに安泰ではいられないこと、それ以上のキャリア・人生の広がりがないといえるのです。
そのため、個人でキャリア・人生を広げていくには属する「人的ネットワーク」を増やすこと、つまり、人脈を広げていくことがポイントとなります。ずっと同じコミュニティの中にいても代わり映えもしないですし、変化もないため個人の成長につながりません。激しい変化の中では、変化できる環境に身を置くことが大切なのです。
人的ネットワークが増えるとどうなるの?
人的ネットワークが増えることで、自分らしさを発揮できるようになります。昨今、「個人や多様性を受け入れることが大切」と言いますが、自分らしさを発揮するには、他者のことを理解すること、そして受け入れることが大切です。
そうして他者を理解することで、相手にも自分が大事だと思っている価値観を受け入れてもらえる、大切にしてもらえるようになります。
人的ネットワークが増えると多様性を受け入れられるようになり、まわりと「どのようにして協力体制を構築するか」「どうやってお互いのよさを発揮させられるか」などと考えられるようになります。そして、変化していく環境の中でも、新しい仕事にチャレンジできるような生き抜く力が育っていくのです。
人は身を置く環境の影響を受けやすいため、より挑戦している人、成長している人が多い環境にいれば、その行動を真似やすく挑戦しやすくなる......このような話を聞いたことはありませんか。
Tさんも「自分のまわりの人」がどういう状態なのか、思い返してみてください。ずっと同じ仲間、変化が感じられない人が多いなと感じたら、新しい環境にぜひ身をおいてみましょう。「人的ネットワーク」は今からでも広げることは可能です。ぜひ挑戦してみましょう!!
(ひろ子ママ)