新指数は「一致指数」の新バージョン...サービス関連のデータを追加
今回の新指数は、一致指数の新バージョンとなる。
具体的には、従来の指数が「製造業偏重」と批判されてきたことから、構成する統計に無形固定資産(ソフトウエア投資)、サービス輸出、第3次産業活動指数などサービス関連のデータを追加した。
8月22日に初めて6月の新指数が、従来の一致指数とともに発表された。6月の新指数は、前月比1.6ポイントアップの102.5となり、従来の一致指数の99.0を上回ったがアップ幅は従来の4.1ポイントより小さかった。
もっとも、新旧の指数を比べて、どちらが実態を正しく反映しているか、簡単には判断できない。
たとえば、サービス消費などサービス部門のデータの動きは緩やかな傾向があるため、景気の「山」「谷」が明確に見えにくく、判断のタイミングが遅れる懸念がある。
「新指数は、現行指数よりも経済活動を幅広くとらえているのは長所だが、景気循環を把握する点では劣る可能性がある」(エコノミスト)との指摘がある。