国内企業の多くが海外クラウドを選んでいる
次に、新しい投資先として選んだ「富士ソフト」(9749)を分析します。
「富士ソフト」は、ソフトウェアを開発・販売するほか、今回注目したクラウドをはじめとするシステムのインテグレーションを行う企業です。
富士ソフトを購入することにした理由は、(1)クラウド業界の成長(2)AWS(アマゾン ウェブ サービス)の移行パートナー(3)好業績の3つです。
(1)クラウド業界の成長
そもそもクラウドとは、「雲」に見立てられたインターネットを媒介して提供されるサービスのこと。インターネットが発展すれば、クラウドが発展するのは必然といえます。実際、クラウドサービスは大きく成長しており、IDC JAPANの「国内クラウド市場予測」(6月14日発表)によると、2026年の市場規模は2021年の約2.6倍にあたる10兆9381億円になるとの予想もあります。
国内の企業や組織は、コロナ禍におけるクラウド需要に後押しされて導入し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の「初めの一歩」を踏み出しているようです。いわば、クラウドサービスは「勝ち馬」といえるでしょう。
(2)AWSの移行パートナー
現在のクラウドサービスはマイクロソフトのAzureとアマゾンのAWSの2強を、グーグル社が追う状況になっています。残念ながら、日本企業のクラウドサービスは競争力で海外企業のサービスに劣っています。日本政府のクラウドであるガバメントクラウドですら、マイクロソフト社とアマゾン社のクラウドを採用しており、国内での海外クラウドの強さがうかがえます。
◆ 参考リンク
・デジタル庁、「ガバメントクラウド 最近の取組 ガバメントクラウド対象クラウドサービスの決定」(2021年10月26日付)
このことから、オリジナルのクラウドを扱う国内企業よりも、海外企業のクラウドを扱う国内企業に軍配が上がると思います。この点で、富士ソフトは企業向けのAWS環境構築サービスを取り扱っており、条件に適しています。