この夏、一服していた円安が再び加速している。2022年9月1日の米ドル円相場は1ドル=140円台まで急落。1998年8月以来、24年ぶりの円安ドル高水準を更新した。最近の1週間で3円以上。1月からは、すでに25円以上も下落していることになる。
円安加速の背景にあるのは、日米の金利差。FRB(米連邦準備制度理事会)はインフレ回避のため、積極的な利上げを展開。一方、日本は相変わらずの金融引き締め策を継続する。その「差」が縮まるどころか、長期化する警戒感から円売りドル買いが加速しているわけだ。
株価はどうか――。インフレ抑制のための利上げを継続する米国では長期金利が上昇。それを受けて、米国株は大きく下落。日経平均株価もその煽りを食らっている。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 2万7000円割れをうかがう可能性も......
日経平均株価予想レンジ:2万7000円~2万8000円
2022年9月2日(金) 終値 2万7650円84銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、調整局面が継続か。
前週の東京株式市場の日経平均株価は、大幅に続落した。米ジャクソンホール会議でFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長が、インフレ抑制のために利上げを継続する方針である姿勢を示したことで、米国の景気悪化に対する利下げ期待が完全に払しょくされ、長期金利が上昇。米国株が大幅に下落したことを受け、日経平均株価も調整が続いた。
今週の日経平均株価は、その調整局面が継続しそうだ。前週末の米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が300ドル以上の下げとなったことで、週明けの日経平均株価は大きく下げる展開になりそうだ。
今後もインフレ抑制のための利上げを続けるとしたFRBの姿勢が確認されたことで、米長期金利の上昇を背景に米国株の下落が続いており、日経平均株価も引き続き調整局面が続くことになりそうだ。日経平均株価は2万7500円を割り込めば、2万7000円割れをうかがう展開になる可能性がある。