「パリティ割れ」も冷静に対処(同志社大学 岩瀬颯汰さん)
◆ 今週(8月22日週)の相場
今週は、ユーロ/米ドルが2度目のパリティ(等価=1.0000)割れ、そしてジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言が目玉であった一週間となりました。先週(8月15日週)の19日、ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムは欧州向けガスパイプライン「ノルドストリーム」での供給を一時停止すると発表していました。これを受け、週明け22日のユーロ/米ドル相場はパリティ割れとなりました。20年ぶりのパリティ割れとなった7月に引き続き2月連続でのパリティ割れとなっており、天然ガス高騰による打撃の強さが垣間見える結果となっています。
また、アメリカでは25日~27日にかけてジャクソンホール会議が行われました。特に26日にはFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長による経済見通しへの講演も行われ、インフレの抑制について「やり遂げるまでやり続けなければならない」と利上げ継続を明らかにするとともに、「歴史は時期尚早な金融緩和を強く戒めている」とタカ派発言が続き、米ドル円相場が円安方向へと向かって行きました。
◆ 実際の取引
今週は米ドル円とユーロ米ドルの2ペアで取引しました。米ドル円は直近のパウエル議長や他の連銀総裁、FRB高官の発言などから金融引き締め継続の発言がジャクソンホール会議でもメインとなると予測していたので26日にパウエル議長の講演会が始まる前に、3万通貨でロング(買い)していました。パウエル議長の発言は常に気にしていましたが、やはりタカ派よりの発言となっており、円安が進んだので利益確定しました。
ユーロ/米ドルは22日にパリティ割れしそうなチャートをしており、背景にはガスプロムのガス供給停止があるとも判明していたので、5万通貨でショート(売り)し、パリティ割れした後、利益を確定しました。また7月にパリティ割れした際、パリティ周辺で乱高下を繰り返していたこともあり、再び上昇する局面がすぐにくるだろうと予想していたので、翌日ロング傾向となった際、5万通貨でロング(買い)した後、利益を確定しました。
◆ 所感
今週はパリティ割れが起きた関係で、前回のパリティ割れの時を振り返りながら冷静にトレードできたので納得のいく結果を出すことができました。日々チャートを見ることを習慣づけていたことが功を奏したので、これからもチャート分析を続けてテクニカルでも勝てるトレーダーを目指していきたいです。
◆ 今週の取引
前週からの損益 プラス7万6258円
8月26日現在 188万2480円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
しっかりと重要指標を押さえて仮説どおり順調にトレードがされており、素晴らしいです。言うことはありません。(笑)
ユーロドルのパリティ(等価)は非常に意識されるので、パリティを目指したエントリーと、その近辺での利食いやストップと、買いと売りが錯綜としているので一回でユーロドルは一方向に抜けていくというのは考えにくいところですよね。
米ジャクソンホール会議でFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は「データ次第」という言葉も残しているので、今週は月末フローや、算出方法を改善して今月から復活したADP雇用統計、ISM製造業景況指数とアメリカの注目材料がたくさんあるので、それらを注視しながらボラティリティに気を付けてトレードしていきたいですね。
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。
◆ ◆ アドバイザーのプロフィール
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
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・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。
学生投資連合USIC
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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