食品値上げいつまで続く?...東洋経済「食料危機」、ダイヤモンド「歯科治療」、エコノミスト「米国株」を特集

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コロナで増えた歯科矯正

   「週刊ダイヤモンド」(2022年9月3日号)の特集は、「後悔しない歯科治療」。歯科矯正人気の裏側などをレポートしている。

   新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク生活で、他人に口元を見せる機会が減ったため、歯科矯正への関心が高まっている。ヤマト運輸が、歯科矯正に使用するマウスピースの製造に参入したが、歯科医の学術団体が「重大な懸念」を表明したという。

   これまでは、海外に製造を発注することが多かったマウスピースを、ヤマトの物流拠点に設置した3Dプリンターで生産し、配送も行うことで時間・コストが抑えられるといった特徴がある。ヤマトが歯科ベンチャーのDRIPSと協業した事業だ。

   ところが、日本矯正歯科学会が、歯科医不在で矯正治療が行われてしまう可能性があると、指摘したのだ。

   治療の流れの中に歯科医は存在するが、患者の平均通院回数は1.3回で、その後は2週間ごとに自分で歯の写真を歯科医に送り、経過観察を行い、必要に応じて新しいマウスピースをつくるという。

   「歯科医不在」という指摘に対し、ヤマト運輸とDRIPSは、「この歯科矯正サービスの基盤は遠隔診察ではなく、重要なタイミングでは必ず歯科医が対面診察を行う」とし、理解を得られるよう努めるという。

   一方で、歯科医のマウスピース矯正への参入は増えており、比例して苦情もコロナ前の2.5倍に増えているらしい(日本矯正歯科学会の「矯正歯科何でも相談白書」)。どうすれば患者は自衛できるのか。同学会の認定医・指導医・臨床指導医を選ぶことは大前提として、ポイントが3つあるという。

1 インターネットに掲載されている矯正前後の写真に惑わされない。
2 自院で頭部全体のX線写真(セファログラム)を撮影しているか。
3 ワイヤー矯正の経験はあるか。

   不透明な治療費の内訳にも迫っている。

   自由診療のインプラント治療の価格設定は、都市圏では30万~40万円付近を中心として20万~60万円とばらつきがある。

   合計の原材料費は5万~10万円といったところだが、どうしても欠かせない高額設備があるため、諸費用、人件費を回収するにはインプラント1本当たり20万~23万円前後と見積もっている。

   ほかに、手が回らず悲惨になっていく認知症高齢者の歯の実態を知ると、歯のケアの重要性を痛感する。

   全国621歯科医院から回答があったアンケート一覧には、標準的なケースの治療費用、滅菌・感染対策などが載っている。安心して治療を任せられる歯科医院の一つの目安になるだろう。

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