生活習慣の改善はすぐにできる!
本書はほかにも生活習慣にまつわる話題が豊富です。たとえば、樺沢さんは、「日本は世界一睡眠時間が短い国で日本人の4割が睡眠不足」だと言います。とくに、睡眠時間6時間以下の生活をしている人は、徹夜明けと同程度まで脳のパフォーマンスが下がっていることを問題視しており、働き盛りのビジネスマンの約半分が、そんな状態に陥っていると警鐘をならしています。
営業成績を向上させる、企画書のクオリティーを改善するなど、仕事の成果を改善することは簡単ではありません。しかし、生活習慣を整えることは今日から実行できます。さらに、生活習慣を整えることが仕事のアウトプットに影響を及ぼすなら、生活習慣改善は「最強の仕事術」ともいえるわけです。
生活習慣改善による効果は、どの程度で実感できるのでしょうか。樺沢さんは「1週間でも変化を実感できるはずだ」と。生活習慣を整えるだけで、「脳のパフォーマンス」が高まり、「仕事のパフォーマンス」が高まるなら、やらない理由など見当たりません。さらに、メンタル疾患のリスクも下げることが可能なのです。
本書は、毎日「ヘルスケア」についてアウトプットしている精神科医が、睡眠、運動、食事、休憩など、科学的に正しい生活習慣について、100の方法を紹介したものです。日常のあらゆるシーンから紹介されています。最新研究にもとづいた「脳と心を強くする方法」を知りたいとは思いませんか。
(尾藤克之)