原油価格の下落と新興国通貨の関係は?(一橋大学 チームMegis)
今週の最も印象深かったニュースの一つは原油価格の下落でした。TWI原油先物の9月限は8日15日にー時1バレル=ドルと6か月ぶりの安価となりました。ロシアによるウクライナ侵攻とそれに伴う経済制裁の影響で高騰していた原油価格が下落傾向にある背景には米国経済の先行き不安と石油需要の先細りが予想されていることがあるといわれています。米FRBは通常ペースの3倍である0.75%の利上げを繰り返しており、この急速な利上げが不況につながるのではないかという懸念は現在も根強くもたれていると考えられます。
しかし、資源高が収束していくのは経済にとって好条件であるようにも思えます。ですが、そう単純な状況でないようです。ロシアは制裁に参加しないインドや中国に対して原油や石炭の輸出を進める一方、制裁を行っている欧州に対しては資源供給を大幅に絞っています。ウクライナ侵攻によって資源供給体制が変化してしまったとの見方もあります。
さらに新型コロナウイルスによる労働市場やサプライチェーンの混乱もコスト増に拍車をかけています。すでに電力を大量に消費する金属分野では生産能力に深刻な影響が出ており、世界経済への悪影響は十分警戒する必要があります。
私たちが注目していた資源国通貨に関してもこの流れを強く受けていると考えられます。南アフリカは白金を主要な輸出品目としています。白金は貴金属としてのほかに化学産業で使われるためこのような状態の影響を一部うけ、先物価格が下落しています。
8月25~27日に行われるジャクソンホール会議も注視する必要があります。26日にはパウエルFRB議長の講演も予定されています。利上げペースをゆるめるのかどうか、何らかの発言があれば大きな値動きの原因となりそうです。9月には米雇用統計の発表も控えており、そこに向けたインフレ先行きの見通しを考えていきたいと思います。
前週からの損益 マイナス4530円
8月19日現在 90万4743円
◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
18日(木)の南アフリカランド/円を見ると、日足では予想どおり下落していますが、マイナスだったというのはエントリーか決済のタイミングが違ったのでしょうか。8円付近が今年の7月からかなり意識されているサポートなのでブレイクアウトを狙ったのかなと推測しますが、ブレイクならずでしたね。
アメリカはインフレと景気後退が大きなテーマになってきており、経済指標や要人発言で大きく動く状況なので注視して見ていきたいですよね。今週はマイナスでしたが、切り替えて次週頑張っていただきたいですね!
林檎
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!