「反省」の孫社長、ソフトバンクの4~6月期決算...過去最大の赤字もPayPayに光明【馬医金満のマネー通信】

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   みなさん、こんにちは。馬医金満です。

   ソフトバンクグループの決算が、いろいろと話題です。2022年4~6月期(国際会計基準)のグループ全体の決算は、最終的な損益が3兆1627億円の大幅な赤字となりました。同社の四半期決算としては過去最大の赤字で、国内の上場企業としても最大規模とみられます。

   世界的な株式市況の低迷を受け、保有する投資先の株式の評価損を計上したことが、赤字の主な要因といわれています。

  • 「有頂天になっていた」と反省する孫正義社長(写真は、2010年5月撮影)
    「有頂天になっていた」と反省する孫正義社長(写真は、2010年5月撮影)
  • 「有頂天になっていた」と反省する孫正義社長(写真は、2010年5月撮影)

原因は株式市況の低迷、円安......

   ソフトバンクグループは、傘下のファンドを通じて海外のスタートアップ企業などに投資をしていますが、世界的な株式市況の低迷を受け、保有する株式の評価損として2兆8000億円余りを計上しました。さらに、円安によってドル建ての負債が膨らんだことも影響しました。

   孫正義社長は8月8日の決算会見で、

「大きな赤字を出したことについて、反省し戒めとして覚えておきたい。市場環境が悪いとか、戦争やコロナ禍などの材料はあるが、それは言い訳だ。すべて私の指揮官としての責任だ」

と、発言。「反省」を繰り返すとともに、「(前年3月期で株高を追い風に国内過去最大の約5兆円もの純利益を出したことで)有頂天になっていた」とも語っていたといいます。

   一方、ポジティブなニュースとしては、売り上げは携帯電話事業などが好調だったことなどから前年の同じ時期より6.3%増加して1兆5720億円でした。また、キャッシュレス決済業者のPayPayも日本の3分の2のシェアを獲得。マネタイズの時期に入ってきており、「実業」は順調に見えます。

   今後の対策として、傘下のファンドによる新たな投資活動は引き続き抑制するとともに、人員の削減を含めた聖域のないコスト削減策を進めるとしています。

   今回の決算で、ビジョンファンドに関する期待値が一度スタート地点に戻ったようです。以前から言われていましたが、投資スタッフの多くがベンチャー投資に豊富な経験があるわけではなかったので、これから人事面も含め、どのように動いていくのか注目しています。

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