100万円を割り込んだ一橋大学のチームMegisは、まずは態勢の立て直しに、資源国通貨に注目。今週(2022年8月8日週)は南アフリカランドを選んだ。序盤に利益を積み上げたメキシコペソを思い出し、「初心に戻ってしっかりとした分析を心がけました」という。
先週(8月1日週)に大敗を喫した同志社大学の岩瀬颯汰さんは、米ドル円と英ポンド円で仕切り直し。円高進行を予測し、どちらもショート(売り)で入って利益を確保したが、英ポンド円については「予想していたほど円高にはなりませんでした」と、ちょっと残念そう。
北海道大学金融研究会の不破拓人さんは、海外旅行のため取引できず。出発前に保有した米ドル円のポジションのゆくえは、帰国後のおたのしみということで......。
南アランドで「復活」の第一歩(一橋大学 チームMegis)
総額が100万円を切ってしまった我々、チームMagisですが、今週(8月8日週)からまた気を引き締めて態勢を立て直していきたいと考えています。
まずは損失を取り返すことを目標に、できる限り利益を出していきたいところです。そこで今回、私たちは資源国通貨に注目しました。私たちが序盤に利益を積み上げることができたメキシコペソも資源国通貨だったことを思い出しつつ、初心に戻ってしっかりとした分析を心掛けました。
しかし、ここ最近の資源国通貨の動きは4~5月ごろと比べるとなかなか読みにくい状態にあると考えられます。4、5月の段階ではまだウクライナ問題への警戒感が維持されており、さまざまな資源の輸出国であるロシアとの交易には大きな懸念が抱かれていました。そのため、資源国通貨は上昇傾向が強く、我々もそれに乗ることができたという形でした。
ところが、6月ごろから上昇に鈍りが見え始め、多くの通貨が一時下落しました。たとえばメキシコペソは6月初旬に高値を取ったのち、さらに高値を更新することなく現在に至ります。そんななか、私たちは南アフリカランドを選びました。
◆ 南アフリカランド 南アフリカランドは7~8月初旬に一度大きな下落を経ています。その原因の一つはアメリカの財政緊縮によって、景気悪化と資源の需要減が見込まれたことです。特に南アフリカは白金を主要輸出品目としており、海外景気の影響を受けやすかったことから、ほかの資源国通貨と比べても下落が目立ちました。アメリカ経済に対するインフレの懸念については現在も似た様な状況であると思えます。 しかし最近の一週間、南ア・ランドは上昇傾向にあります。8月11日ごろには、7月27日に取った高値を上抜け、5日の移動平均線が20日のものを上回りました。MACD(マックディー)も買いのサインを示しています。ただ、いまだ先行きが見えていないのも事実です。 アメリカ経済の先行きに対する意見が分かれるなか、資源の需要も読みにくいのが現状です。今後は主要国の経済状況を踏まえつつ、売り抜けるタイミングをうかがっていきたいと思います。
◆ 今週の取引
前週からの損益 プラス780円 8月12日現在 90万9273円
ゆかてぃんのワンポイントアドバイス 人それぞれに得意な通貨ペアはあるものなので、一回負けたところで勝ってる通貨ペアに戻ってくるというのは良い選択かもしれませんね。確かに、今月の最初のほうはテクニカルで見ても買いやすい形状でした。主要通貨ペアで取引しないといけないとなると難しいタイミングで入ってしまったりしてしまうこともありますが、いろんな通貨を見ていれば入りやすい通貨ペアがどれかしら見つかったりもしますよね。とりあえずは、今回のプラスから調子を取り戻していけたらいいですね!
林檎
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!
仕切り直し! 経済指標を意識して堅実に(同志社大学 岩瀬颯汰さん)
◆ 今週(8月8日週)の相場 今週は10日に米消費者物価指数(CPI)の発表と12日に英国の第2四半期(4~6月期)GDP(国内総生産)の発表がありました。米国の消費者物価指数は8.5%上昇となり、民間予想8.7%上昇を下回る結果となりました。これを受けてクロス円は円高方向に流れました。 英国の第2四半期GDPは前期比0.1%減と新型コロナウイルス対策のロックダウン時期以来のマイナス成長となり、英国経済もすでにリセッション(景気後退局面)に陥っているのかもしれません。
◆ 実際の取引 今週は米ドル円と英ポンド円の2ペアで取引しました。 米ドル円は、10日の米国消費者物価指数の民間予想の下回りを受け、米経済のリセッション懸念も相まって円高トレンドになると考えて5ロットでショート(売り)しました。結果としては円高傾向となりましたので、利益を確定しました。 英ポンド円は、12日の英国第2四半期GDPのマイナス成長を受け、こちらもリセッション懸念から円高になると考え、3ロットでショート(売り)しました。結果としては円高になり、利益を確定しましたが、予想していたほど円高にはなりませんでした。
◆ 所感 今回はどちらの通貨ペアも黒字で終えることができました。世界情勢はインフレとリセッション懸念が入り混じる読みづらい情勢ではありますが、主要な経済指標を常に意識して堅実な取引を心がけるよう、今後も頑張っていきたいと思います。
◆ 今週の取引
前週からの損益 プラス6万8240円 8月12日現在 185万3222円
ゆかてぃんのワンポイントアドバイス 8月8日週のクロス円はだいぶおいしく、おもしろい展開でしたね。そこを的確に予想して利益に持って来られたあたり、さすが岩瀬さんだなと思いました(笑)。特に10日の消費者物価指数(CPI)の発表時のドル円の反応は凄まじいものでした。イギリスは景気後退が既に織り込まれているのもあって、GDP(国内総生産)のマイナス成長も予想どおりでした。大きく動きはしましたがドル円程のインパクトではなかったのは、そのためかなと思った次第です。先週の教訓から軌道修正して、素晴らしい結果ですね。堅実に続ければいつの間にか負けた分以上の利益になってきますので、今の調子でぜひ頑張ってください!
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。
◆ 海外旅行へ出かけているため、取引できませんでした(北大金融研究会)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ 8月12日現在 91万6860円
Xトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
北大金融研究会
◆ ◆ アドバイザーのプロフィール
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/
100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。
学生投資連合USIC
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/