日本が誇るアニメ業界ピンチ! 4割赤字、コロナ禍で進んだ「大手、中小格差拡大」「大手同士のIPビジネス戦争」

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カギを握る動画コンテンツ「IPビジネス」とは

   もう少し捕足すると、テレビシリーズでは、「アニメーション制作」もしくは「制作」とクレジットされるのは「元請け」だけ。「グロス請け」は請け負った話数に対してだけ「制作協力」などと表記される。「専門スタジオ」がクレジットに登場するケースは非常に珍しい。

   もう1つ、アニメ業界で現在注目されているのが「IPビジネス」だ。IPとは「Intellectual Property=知的財産」のこと。制作会社がつくった動画コンテンツのIP(知的財産)を持つことができるかどうかは、ビジネス上の重大事だ。なぜなら、IPをライセンスとして販売できれば、莫大な利益を生むからだ。

「IPビジネス」とは(写真はイメージ)
「IPビジネス」とは(写真はイメージ)

   とくに、雑誌から生まれた漫画作品をアニメ化する場合、原作者、漫画家、出版社、アニメ制作会社などの権利関係が複雑になる。しかし、アニメ制作会社もIPを得られれば、たとえば以下のようなビジネスに利用できる。

(1)アニメコンテンツを、アプリや専用サイトで配信する。
(2)根強いファンを獲得した作品を、ゲームやパチンコ、グッズ製作などに2次利用する。
(3)アミューズメント施設やイベント施設とコラボレーションする。
(4)テレビCMなどに活用する。

   こういった案配だ。

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